立民3勝、自民1勝 区割り変更の福島県内小選挙区 衆院選
第50回衆院選は27日に投票、即日開票された。自民、公明両党は公示前の計288議席から大幅に議席を減らし、自民派閥裏金事件の非公認前職を含めても定数465の過半数(233)を割り込んだ。立憲民主党は公示前の98議席を上回る140議席以上を確保。国民民主党は公示前から議席を4倍に増やした。日本維新の会は公示前勢力を下回った。れいわ新選組は議席を倍に伸ばした。 小選挙区定数「10増10減」に伴う区割り変更により初めて4選挙区で行われた福島県内は、立憲民主党が3選挙区で勝利し、自民党が1議席を死守した。立民は5選挙区で行われた2021年の前回に続き小選挙区で自民の議席を上回り、自民は政権交代を許した09年の全敗に次ぐ厳しい結果となった。 県内で唯一、自民、立民の前職による一騎打ちとなった1区は、立民の金子恵美氏(59)が自民の亀岡偉民氏(69)を破った。共産党の自主支援も受けた金子氏が安定した戦いを展開。亀岡氏は党派閥裏金問題で幹事長注意処分を受けたイメージを払拭できなかった。 2区は立民前職の玄葉光一郎氏(60)が11回目の当選。玄葉氏は外相などを務めた実績をアピールし、公示直前に不出馬を表明した父匠氏の地盤を受け継いだ自民新人の根本拓氏(38)は出遅れが響いた。共産新人の丸本由美子氏(62)は浸透しきれなかった。 3区は、立民前職の小熊慎司氏(56)が自民が支援する無所属前職の上杉謙太郎氏(49)と共産新人の唐橋則男氏(63)を退けた。小熊氏は地盤の会津で優位を築いた。上杉氏は党の非公認問題を受け、立候補表明が公示2日前となるなど準備不足が否めなかった。 新人3人が争った4区は、自民の坂本竜太郎氏(44)が立民の斎藤裕喜氏(45)を僅差で退けた。共産の熊谷智氏(44)は及ばなかった。当初から坂本、斎藤両氏が激戦を繰り広げたが、坂本氏が県議2期の実績を生かし逃げ切った。斎藤氏はあと一歩届かなかった。