ゆりやん 自分を貫いて生きる 伝説のヒールから受けた感銘 唐田えりか&剛力彩芽はプロレスの怖さ実感
Netflixで世界独占配信中のドラマ「極悪女王」が話題沸騰中だ。プロレスラー・ダンプ松本役で主演したお笑い芸人のゆりやんレトリィバァ(33)と長与千種役の唐田えりか(27)、ライオネス飛鳥役の剛力彩芽(32)がこのほど、デイリースポーツの取材に応じ、プロレスを題材とした撮影の苦労と舞台裏を語った。ゆりやんは、かつて全日本女子プロレスを舞台に、「極悪同盟」のリーダーとして長与&飛鳥の「クラッシュ・ギャルズ」と壮絶な抗争を繰り広げ、日本中から憎まれた伝説のヒールレスラーへの強い思いを明かした。 【写真】 異様な迫力で極悪同盟を率いるダンプ松本役のゆりやん 4年前、ダンプ松本役のオーディションの存在を知ったゆりやんは、海外進出を見据える中で「自分が売れたい、って気持ちだけで受けた」と言い切る。唐田は長与について調べれば調べるほど「すごくこの役を演じたいと思わせてくれる方だった」と、その人生に惹かれ、剛力は所属事務所退社や節目の30歳となるタイミングが重なり「何か新しい挑戦をしたい、と思っていた時期だった」と、当時を振り返る。 プロレスに縁がなかった3人は過酷な肉体改造の末、半年から2年をかけ、それぞれ10キロ以上、ゆりやんに至っては40キロを増量。試合シーンも極力、役者自身が演じるため、長与が代表を務める女子プロレス団体・マーベラスの道場で現役レスラーとともに基礎から指導を受けた。 満足に受け身さえ取れず、剛力は「後ろ受け身を取るのは最後の最後まで怖かった」と苦笑い。唐田は一発撮りで行われた最終話のダンプ松本引退試合のシーンを前に鼻血が止まらなくなったと明かし「いっぱい練習しても、本番だとどうなるかわからない。大丈夫って言い聞かせても体が震える」と、プロレスの怖さを実感した。 劇中では、そんな唐田と剛力を、ゆりやんが容赦ない凶器攻撃で血まみれにしていく。オーディション前には、1985年のダンプVS長与の敗者髪切りマッチを見て「最高やん」と、心を揺さぶられたという。温和なイメージとは異なり「常にいろんなところに怒りを持っている」といい、撮影ではその「怒り」を爆発させた。 「怒り」を持って「クラッシュ・ギャルズ」と戦い、日本中のファンから罵声を浴び、恨まれ、時に命の危険を感じたダンプ。当時の状況を想像したゆりやんは「日本中が体当たりでダンプさんたちに向かってきていた。でもダンプさんも罵声を浴びながら、信念を持って、正々堂々と体当たりで返していたと思う。そのつらかった思いに惹かれるというか、そうやって生きてこられたことを尊敬している」と、言葉に力を込めた。 SNSなどで誰もが簡単に意見を発信できる現代。何度も自分を傷つける言葉を目にしてきた、ゆりやんは「見えない人や言葉を気にしすぎて負けそうになる。でも、ほっとけ!って。自分を貫いて生きていきたいって思うんです」と言い切った。ヒールを貫いたダンプの人生から受けた感銘を胸に、自分らしさを追い求めている。