初詣の御利益。元旦でないとダメ?大きな神社ほどいいの?【年末から年始のマナー】
日本には数え切れないほどの神社があるので、いつ、どの神社に参るべきか、悩む人も多いですよね。大晦日の夜がいいのか、元日の朝がいいのか。何百万人も参拝客が集まる有名神社のほうがご利益があるのか。それとも、小さくても昔から土地に根づく神社にご挨拶にいくべきか。「現代礼法研究所」主宰の岩下宣子先生に聞いてみました。 【マンガで確認】初詣はどこにお参りに行くのがいいの? ■大晦日の夜~元旦がベスト。1/7までに行けばOK 初詣は元日に行くものでしたが、最近では三が日や松の内と呼ばれる1月7日頃までに行くのが一般的です。 本来、初詣は大晦日から元日にかけて行くのがよいとされていて、大晦日には日没とともに天から降りてくる年神様に1年のお礼をし、元日には年神様に新年の祈願をするという意味がありました。 また、大晦日から元日に年をまたいでお参りすることを「二年参り」といい、ご利益も2倍になるとして地方各地で習慣化されています。 「初詣は、まず自宅近くの氏神様にお参りすることが大切です。氏神様は地域を守ってくれる神様なので、家族の健康と安全を近くから見守ってもらえるよう祈願しましょう」(岩下先生) 氏神様のいる近所の神社がどこかわからない人は、インターネットで検索してみましょう。 お住まいの市町村にある神社の名前や住所が、たくさん出てくるはずです。 その中で、住所が比較的自宅に近い神社が氏神様にあたりますので、ぜひお参りしてください。 それでもわからないときは、市役所など役場で調べることもできます。 *** 神社の規模の大小は氏神様のパワーとは関係ないので、小さくても地域の神社に新年の祈願をすることが大切です。年末年始に実家に帰省する人は、実家近くの神社に先にお参りしても問題ありませんが、帰宅したら必ず自宅近くの神社にも足を運んでくださいね。 教えてくれたのは… ▶岩下宣子先生 「現代礼法研究所」主宰。NPOマナー教育サポート協会理事・相談役。30歳からマナーの勉強を始め、全日本作法会の故・内田宗輝氏、小笠原流・故小笠原清信氏のもとでマナーや作法を学ぶ。現在はマナーデザイナーとして、企業、学校、公共団体などで指導や研修、講演会を行う。『40歳までに知らないと恥をかく できる大人のマナー260』(中経の文庫)、『相手のことを思いやるちょっとした心くばり』(三笠書房)など著書多数。近著に『77歳の現役講師によるマナーの教科書 本当の幸せを手に入れるたったひとつのヒント』(主婦の友社)。 文=高梨奈々 イラスト=きたがわなつみ