廃プラから次世代燃料「バイオコークス」 農業分野で初、北海道のJAが製造
北海道のJAきたそらちは7日、農業分野などで発生する廃プラスチックから次世代燃料「バイオコークス」を製造することに全国で初めて成功したと発表した。生産者やJAが負担する廃プラスチックの廃棄処理費用の削減が期待できる。環境負荷低減に向けた化石燃料の代替として製鉄企業などへの販売を想定する。 バイオコークスは植物などを高温高圧で圧縮した燃料。JAは2022年から近畿大学と連携し、そば殻などのバイオコークス化の研究を進めてきた。 廃プラスチックは液体窒素で粉砕し、加熱・圧縮する製造機に投入し燃料化する。実証を主導するJAの田丸利博理事によると、ペットボトルのキャップや発泡スチロールなども活用できるという。 JAは生産者から廃プラスチックを回収し、リサイクル業者に渡して処分している。費用は生産者負担とJAの補助で賄うが、近年処理費用が上がり、課題となっていた。 廃プラスチックのバイオコークスは、製鉄などの化石燃料の代替として活用を想定する。二酸化炭素排出を削減でき、高温の燃焼炉で使用すればダイオキシンは発生しない。燃焼温度が高く利用価値が高い上、石炭コークスより安価に販売できるとした。
日本農業新聞