なんと心拍数が下がる⁉北海道・東川町で田舎暮らしを始めてわかってきたストレス軽減の理由とは…
長きにわたる東京での編集生活を経て、約2年前に北海道にある東川町との二拠点生活をスタートした下田結花が、都会とローカル両方の暮らしを過ごすなかで感じたこととは? 東川町での生活の魅力でもある、3日いないと変わってしまう「万華鏡」のような自然について語ります。 【写真集】北海道東川町と東京の二拠点生活ダイアリー。北国の四季の魅力とは?
ときがゆっくりと流れる穏やかな暮らし
私が北海道の真ん中、東川町で二拠点生活を始めて2年半が経ちました。現在、月に1度か2度、東京に戻る生活です。滞在は一回、3泊か4泊なので、1ヶ月のうち、1週間は東京、3週間は東川にいる計算になります。 東京の友人には「どうしてそんなに急いで東川に戻るの?」と聞かれますが、早く戻りたい理由はいくつもあります。 東京から旭川空港に着くと、心からホッとします。深く息をすることができる、と言えばいいのでしょうか。車で東川に向かって一直線の道を走り、旭岳が見えて来ると、「帰ってきた」と思わずにいられません。 普段、オーラリングを着用して体調を見ているのですが、実際、東京では上がってしまう心拍数が、東川では低くなります。人が少ないこと、満員電車での移動がないこと、周囲に音や映像のノイズがないことなどでストレスが軽減されるのだと思います。
3日いないと変わってしまう庭の景色
雪どけと共に始まる北国の春は、4月から5月にかけて一気に進んで行きます。ふきのとう、クロッカス、スイセン、ムスカリ、そして4月の末には桜が満開に。東川の至るところが、エゾヤマザクラのピンク色に染まります。キトウシの森の斜面は一面の桜並木で、その下で場所取りなどする必要もなく、思うままにお花見を楽しみます。 桜のあとは、梨の花、サクランボの花、タンポポ、そしてチューリップが咲き始めます。 私は去年の10月、チューリップの球根を300個、庭に植えました。白から紫、ブラックに至る7種類のチューリップは、今、満開です。 毎朝、そのなかの数本を摘んで、部屋に飾ります。クレンチクミンズという花びらがギザギザになったチューリップは、切花としてもとても人気があるそう。東川でも目にしたことがない方が多いので、友人に声をかけて摘みに来てもらったり、お宅に遊びに行くとき瓶に挿してもって行って、喜ばれたりしています。 東京に3日行って帰ってくると、庭の景色は一変しています。終わってしまった花、咲き始めた花。自然のサイクルの中、旬の季節は本当に短くて、まるでカレイドスコープ(万華鏡)のよう。だから、早く帰りたくなってしまうのです。