阪神・才木 “へなちょこカーブ”が勝負球に 梅野と追い求めてきた会心の一球
◇交流戦 阪神3-0西武(2024年6月9日 甲子園) 【記者フリートーク】才木―梅野のバッテリーが追い求めてきた一球だった。7回、先頭の栗山を空振り三振に仕留めたのは109キロのカーブ。好打者を“腰砕け”させたのは右腕にとって長年、課題としてきた球種だ。 【写真あり】5回、才木は犠打を決める 「1年目から投げていたけど“よう分からんけど抜けた”“よう分からんけどゾーンにいった”みたいな。感覚がつかめなかった」 昨年終盤、キャッチボールの中で「時計の6時半の角度」と称する回転軸をつかんだ。「リリースがどんな感じでも同じ回転軸になるようになった」。キャンプ中もトラックマンのデータを確認し“6時半”の再現性をずっと高めてきた。 後輩右腕を叱咤(しった)する意味も込め「へなちょこカーブ」と呼んできた梅野は「カーブでボールになるなら、その一球がもったいない。昔から、とにかくストライクを投げてくれと言ってきた。浩人が一生懸命取り組んで良くなった」と目を細めた。 2人で積み重ねた会話と努力が結実した会心のアウトに見えた。(阪神担当・遠藤 礼)