下ネタソングを歌いながら、ニッポンを憂う男たち!! どぶろっくインタビュー「反戦を訴えたジョン・レノンのように、僕たちもエロとメッセージをうまくミックスしたい」
『農夫と神様~大きなイチモツ~』『もしかしてだけど』『きぇんたま』など、数々の下ネタソングを生み出してきたどぶろっくが、今訴えたいこととは? 笑いとエロスをメロディに乗せ、魂で歌い上げる彼らが放つ、混じりっ気なしの強烈メッセージ! 【写真】むっつり&がっつりスケベの「どぶろっく」 * * * ■「混じりっ気なしの純粋なエロ」とは? ――〝むっつりスケベ〟と〝がっつりスケベ〟の自己紹介でおなじみのおふたりです。 森 僕は真面目な家庭で育ったので、幼少期は〝SEXのにおい〟が身近になかったんです。テレビのバラエティ番組も志村けんさんしか見せてもらえなくて、その反動で、なんでもエロく見えちゃうようになりました。これがむっつりの理由ですね。 江口 志村けんさんといえば、『志村けんのだいじょうぶだぁ』(フジテレビ)で悪代官がクワマン(桑野信義)さんを拷問するシーンがエロおもしろかったんですよね。ロウを垂らされて、「熱っ! ......あ、気持ちいい」って反応していて......。当時は幼すぎて意味がわからなかったけど、すごく印象に残っていました。 森 言葉にできないエロってあるよね。幼稚園生の頃に同級生の男のコが女のコの足をくすぐる遊びをしていて。くすぐられた女のコは「キャー」って嫌がっていたけど、その割にちょっとうれしそうだった。そんな姿を見て、なぜかドキドキしたのを覚えています。あれが性の原体験ですね。 ――エロの好みは人それぞれですが、世の男性たちがおふたりのネタに強く共感するのはなぜでしょう? 江口 リアルを大事にしているからですかね。例えばAVでも、汁男優が遠くから必死に手を伸ばして、女優のおっぱいを触っているシーンを見ると、「ああ、混じりっ気なしの純粋なエロだな」って感動するんです。そういうのを歌で伝えていきたくて。 森 まさにリアルだよね。 江口 昨日、早朝の電車で、ドアにもたれながら白目をむいて寝ている女のコがいたんですけど、「これって、誰にも見せない無防備な表情だよな......」と思ったら、なんだか興奮しちゃって。しかも、何駅かしたら、そのコが僕の隣に座ったんで、「もしかしてだけど......」と思いました。 ――日常生活の中からネタが生まれていくわけですね。 江口 エロは昔から日常に転がっているんで。ほら、『枕草子』の書き出しって、「春はパンティライン」でしたよね? ――違うと思います。 森 スーツ姿の女性って、エロスをひた隠しにしている格好なのに、逆にエロくなってしまっているのがたまらないんですよね。 江口 僕たちのような人間にとって、スーツ姿の女性は一番遠い存在。縁がないから憧れてしまうんです。 森 われわれは基本的に度胸なしですからね。 江口 だから、いざというときは焦ってしまう。ゴールしか見えない〝ゴン中山〟(中山雅史)タイプなんです。でも、どんなカタチでも1点は1点ですから。 森 僕は基本的に自分から積極的にいけないので、最後尾から時々ロングシュートを打つけど、まあ入らない。〝アジアの壁〟(井原正巳)と呼んでください。