下ネタソングを歌いながら、ニッポンを憂う男たち!! どぶろっくインタビュー「反戦を訴えたジョン・レノンのように、僕たちもエロとメッセージをうまくミックスしたい」
■定期ライブはまるで中島みゆきの『夜会』 ――意外といったら失礼ですが、どぶろっくさんは女性ファンも多いと聞きました。 森 3ヵ月に1度のペースで弾き語りライブをやっているんですが、女性の割合が高いですし、上品な熟年カップルもいらっしゃいます。 江口 中島みゆきさんの『夜会』をイメージしていただけたら。 森 しっとりとしたアンプラグドなライブですが、それでも真面目な歌ばかりやると、「下ネタが欲しい」という空気を客席から感じます。下ネタは男女関係なく好きなんでしょうね。 江口 スケベは誰の心にもある。僕たちはそれを〝スケベの種〟と呼んでいるんです。どう育て、どう歌にしようかといつも考えています。 森 ワキ、うなじ、お尻。体の部位から生まれた小さなアイデアが、歌詞やフレーズになっていくのは楽しいですよ。 江口 『その時僕にできること』という歌もぜひ聞いてほしいですね。「おならのついでにうんこが出たらどうしますか?」と問いかけるメッセージソングです。 好きな人には、そんなときこそ笑ってほしいじゃないですか。下ネタに聞こえるかもしれないけど、真剣なラブソング。ネタ番組でも営業でも、評判がいいんですよ。 ――最近では『ストップ!インボイス!』という歌も話題になりました。 江口 実家の2階で彼女といい感じになったときの様子を歌にしたものです。 森 〝淫ボイス〟ですね。 ――どぶろっくさんお得意の下ネタの歌でありつつも、強いメッセージが込められていることにびっくりしました。江口さんは、政治的な話題をSNSで定期的に発信していますよね。 江口 政治に関する意見をSNSで流すと、「仕事がなくなるからやめたほうがいい」というDMがたまに届くんです。僕たちのことを心配してくれているんでしょうけど。 森 江口と細かい意見は違いますが、大人として政治的な発信をすることは何も悪くない。僕が子供の頃にカッコいいと思っていた大人は、政治に関心を持っている姿を見せてくれていましたから。