後輩女子が結婚しても変えなかった「名字」…その理由にビックリした! 「すごく新鮮でユニーク」「平等でシンプル、理想的」
「新卒で入ってきた後輩(女性)が結婚したけど名字が変わらなくて話を聞いてみると…!」と、ひよこ(@hiyoconsultant、以下ひよこ)さんが投稿したエピソードが話題となっています。 【実際の投稿】名字の決め方にビックリした理由とは? 「婿入り」か「婿養子」と思いきや、男性側が名字を変えた理由とは…「ジャンケンで勝ったので、私の苗字になってもらうことにしました」とのこと! ひよこさんは「目から鱗すぎて、こうゆうところから見習っていきたい」とコメントしたところ、この従来では考えられないエピソードに称賛の声がたくさん寄せられました。 「正直それでいい」 「スタートが平等すぎて憧れます…」 「これくらいフランクでもいい問題なのかもしれない」 「すごく新鮮でユニーク」 「平等でシンプルで、ある意味理想的」 3人の娘さんを育てるワーママ、ひよこさんに、このエピソードや後輩女子について話をお聞きしました。
「戻れることなら、ちゃんと話し合いたかった」
――後輩の方はどのような人でしょうか? 「新卒で入社してきたので年齢は20代前半です。髪は明るくカラコンもつけていて、少し見た目は派手ですが、真面目で、仕事にも熱心に取り組む優秀な後輩です」 ――ジャンケンで苗字を決めたと聞かれてどう思われましたか? 「最初はなんてファンキーなんだ!?と思いました。でも全然ありですよね。なんなら、コイントスの裏表で決めてもいいレベルだなと。『当たり前』に囚われない、若い世代の柔軟な姿勢に、私も見習わなければ、と思いました」 ――ひよこさんの時はどうでしたか? 「話し合いも何もなく、まるで『当たり前』のように夫の苗字になってしまったので、戻れる事なら、ちゃんと話し合い検討をし、もしどちらにすべきか決めきれない場合は、公平なジャンケンやコイントスで決めたかったなと思います」 ――ひよこさんのご主人はいかがでしょうか? 「質問を受けて改めて夫と話してみましたが、『特にこだわりない』そうです。私の旧姓よりも夫の苗字の方が珍しいこともあり、てっきり維持したいのかとばかり思っていました…」 ――もしひよこさん側の苗字に変えてほしいと言った場合、ご主人はどういう反応を? 「夫に聞くと『それもありだったねー』とのことです。ただ、義父が昔ながらのお堅い人なので、そこからOKもらえたかどうか…はわかりませんが」 結婚後、苗字が変わると銀行口座やマイナンバーカード、免許証、保険証…あらゆる分野で名義変更が必要です。わずらわしく煩雑な作業が課せられるのに、男性側の苗字に合わせるのが今でも自然な流れとなっています。 ひよこさん曰く「名義変更済みの免許証やマイナカードは、備考欄に新氏名が記載されるため、ネット申請で証明書として使えない場合があったりと、今でも不便を被っています」と嘆きます。「あー本当になぜ何も話し合わずに夫の苗字にしたのか…悔やまれます」とひよこさん。 旧姓を使用できるビジネスネームが普及したり、旧姓のまま利用できる制度が増えたり、女性の社会進出に伴い、日々状況は変化しています。ですが、日本では今でも夫婦別姓が認められていないため、改姓後の煩雑な作業が必要です。 法務省によると「名字の変更による不便・不利益」(※1)を被っているのは、30歳代の男女では、女性側が73.7%、男性側が28.7%と、男女でかなり差があります。18~29歳の男女でも、女性側が71.3%と圧倒的多数です。 昨今は、「女性の社会進出等に伴い、改氏による職業生活上や日常生活上の不便・不利益、アイデンティティの喪失など様々な不便・不利益が指摘されてきたことなどを背景に、選択的夫婦別氏制度の導入を求める意見があります」(※2)と、「選択的夫婦別姓制度」(法務省では「選択的夫婦別氏制度」と表記)にもようやく日の目が。ただ、平成8年2月に、法制審議会が「民法の一部を改正する法律案要綱」に導入が提言されてから、28年たっても実現していません。 そんななか、令和3年に実施した「家族の法制に関する世論調査」では、現在の制度である夫婦同姓制度を維持した方がよい」27%、「現在の制度である夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」42.2%、「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」28.9%と夫婦別姓への賛同が上回っていることを考えると、姓への意識が徐々に変化しているようです。共働きが増えていく現状もあって、姓に対しての意識がさらに変わっていきそうです。 (※1)法務省世論調査の結果「名字の変更による不便・不利益について」 (※2) 民事に関する法令の立案関係「選択的夫婦別氏制度(いわゆる選択的夫婦別姓制度)について」 (まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・福尾 こずえ)
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