<高校野球>センバツ無観客方針 球児の夢、対策徹底
大阪市西区の中沢佐伯記念野球会館で4日開かれた第92回選抜高校野球大会の第3回運営委員会で、無観客試合に向けて準備する方針となった。11日の臨時運営委員会で開催可否を協議する。2010年夏の宮崎大会では準々決勝まで口蹄疫(こうていえき)の影響により一般観客の入場を禁止したが、今回は保護者らも入場できない。【安田光高】 約100人の報道陣が集まった記者会見で、大会副会長の八田英二・日本高校野球連盟会長は無観客試合を前提に準備することについて「他競技と同様に中止にすることは簡単だが、球児の夢の実現のために99%まで感染予防対策に努め、最後まで努力したい」と説明した。ただし、仮に11日に開催を決定した後も国内の感染状況の変化や政府の対応などで中止も視野に入れており、開幕前日の18日まで日々判断していく。開幕以降に選手に感染者が出た場合について大会会長の丸山昌宏・毎日新聞社社長は「大会を続けることはできない」との見解を示した。 無観客試合で実施される場合は選手の安全確保のため、15、16日の甲子園練習や18日の開会式リハーサル、19日の開会式は中止とし、13日の組み合わせ抽選会は午後2時から主催者による代理抽選で行う。8日から解禁される練習試合も公平性を保つため、15日までは自校での練習に限定し、練習試合や遠征合宿などは行わないように出場校に要請する。応援団など学校関係者の応援はできず、チームが帯同する人数も最小限にする。 大会主催者は今後、選手の安全確保のために、出場校の宿舎での生活やチームの移動、甲子園球場内に入る際の関係者の検温の実施など具体的な対策を講じていく。