賃金&物価UPは達成?いま考える、アベノミクスの功罪は?竹中平蔵「安倍内閣が進めた規制緩和の効果がいま出てきている」 これからの成長産業は
■これからの成長産業は?
これからの産業の柱としては近年、AIやEV、自動運転、シェアリングエコノミー、量子コンピューター、半導体、クラウド、医療DXなどが注目されている。竹中氏は「自動車や鉄鋼など、1980年代までのくくりでは、もう考えられない。デジタル化され、AIを活用したものが伸びる一方で、大企業が伸びるとも限らない。『何が伸びるか』は政治家にも官僚にもわからない。自由競争から出てくる人を応援する形でないと、成長産業は出てこない」と指摘する。
作家でジャーナリストの佐々木俊尚氏は、「日本は『伝統的企業を守ろう』とする姿勢が強すぎる」と話す。「労働者が野に放たれずに済むメリットはあるが、古い企業が温存されると、平均年齢がどんどん上がる。2000年代にパナソニックやシャープがダメになったころ、『平均年齢47歳の会社に新しいものを作れるか』と議論された。古い企業はある程度退場して、その穴をスタートアップで埋める好循環を作らない限り、経済が回らなくなる」。 金子氏は「アベノミクスから抜け出るのは難しい」としながら、抜本的な打開策を求める。「裏金や企業団体献金で、防衛産業やマイナンバーカード、エネルギー産業にお金が行く。それをぶち壊して、新たな産業を作ってほしい」と述べた。 (『ABEMA Prime』より)