慶応に競り勝った仙台育英 監督が選手に伝えていたこと センバツ
第95回記念選抜高校野球大会は第4日の21日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2回戦が行われ、今大会初の延長十回タイブレークの末、昨夏の甲子園で東北勢初優勝を果たした仙台育英(宮城)が慶応(神奈川)に2―1でサヨナラ勝ちした。仙台育英の須江航監督の試合後の主なコメントは次の通り。 【写真まとめ】甲子園で息子の活躍を喜ぶ清原和博さん ◇須江監督「慶応さんは特別な存在」 最後にキャプテン(山田)が決めてくれて、夏の経験が勝因だったとしか思えないような試合だった。慶応さんが大応援だったが、地に足をつけて、甲子園がホームだとみんなが思ってプレーしていた。声出し応援が解禁されたから、この試合ができた。 (タイブレークの練習は)僕らは打てるチームじゃないので、最後の3日間は徹底的に練習をした。表のパターンと裏のパターンで、表だったらアグレッシブに2点以上取る野球をするし、裏だったら表の失点の中で求められる点数に対する野球をする。ケースに応じて詰めてやった。(試合で)非常に冷静だった。 (慶応の先発の)小宅くんの投球が秋の映像より良かった。仁田も本当は失点しても代えないつもりだったけど、競る可能性が十分あるなと。判断は一つ遅くなったが、(二回の)満塁から高橋となった。最初は4、5点ぐらいの試合を想定していた。中盤に競っているところで、これはタイブレークの流れと思い、控え選手を呼んで準備させていた。 (慶応の大応援団について)慶応義塾さんというのが、日本の社会、政治経済において、どれぐらいの影響力を持っていたり、どの程度のOBがいたりするかなどをミーティングで丁寧に説明した。その熱量は、僕らが今まで経験してきたものはないよと。慶応さんは特別な存在だから。たぶん、球場を包み込むような感じになるから、それで楽しもうという話をしていた。試合が終わって(選手たちは)「すごく楽しかった」と言っていた。 (相手の清原選手について)最初(の打席)にスパンって打つのがすごいなと思った。試合前はあまり言わなかったが、彼が打つと球場の空気感が変わるからっていう話をした後は(バッテリーの配球が)デリケートになった。 (取材の最後に)WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のおかげです。行きのバスで見て、普段はさせないんですけど、これは見た方がいいなって。その勢いで勝てた。