「もっとシンプルにやろう」課題修正の静岡学園が富士市立に3発快勝
5月26日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)静岡県予選の準決勝が行われ富士市立と対戦した静岡学園が3-0で快勝し決勝進出を決めた。 【フォトギャラリー】静岡学園 vs富士市立 プレミアリーグでは苦戦が続く静岡学園。「ここを勝ち上がって全国で経験を積めればチームも成長できる」。川口修監督の狙いを形にするためにも譲れない一戦だったが、富士市立の球際も激しく序盤は膠着状態が続く。 試合が動いたのは飲水明けの28分、左サイドからのCKをDF4矢澤怜士が合わせ、静岡学園が先手を取る。さらに32分にはロングフィードから抜け出したMF7天野太陽が倒されPKを獲得するが、ここはGK21小笠原怜英の圧が勝り追加点を許さない。 これに対し富士市立も38分、カウンターから抜け出したFW18西沢龍ノ介がシュートに持ち込むが枠を捉えきることがない。 ハーフタイムに「もっとシンプルにやろうよ」と促されピッチに送り出された静岡学園は、後半立ち上がり早々、右サイドから蹴り込んだグラウンダーのクロスが相手のオウンゴールを誘い貴重な追加点をあげる。 対する富士市立も68分にショートカウンターからFW11山崎絢心がシュートに持ち込むがGK17有竹拓海の攻守で反撃を許さず、試合は終盤へ。 するとアディショナルタイム、ゴール前の混戦からMF10山縣優翔が相手のハンドを誘いPKを獲得。これをベンチからの指名を受けたFW9大木悠羽が落ち着いてゴールに沈め、3-0で富士市立に快勝、決勝進出を決めた。 試合後、川口監督は「後半立ち上がりのオウンゴールでゆとりが出た。あの1点で落ち着いた。プレミアでは慌ててミスしているのでちゃんと繋ごうよと総体に入ってきている。まだまだ失っているイージーミスがあるが成長していければいい」と温かく見守った。 また、先制ゴールをあげた矢澤は「球際や切替えといった自分たちの課題は少しずつ早くなっている。攻撃の面でも3点以上取れと監督から言われていることができている」と手応えを感じていた。また3点目のPKを決めた大木は「最近あまり調子が良くなくて結果も出てなくて…今日はチャンスが巡ってきて良いプレーができたかなと思います」と自身のプレーを評価した。 昨年に続き、決勝に駒を進めた静岡学園。課題を多く残す中で連覇の前に立ちはだかる藤枝東にどう挑むか?決勝戦も目が離せない。 (文・写真=西山和広)