アニメ『俺レベ』制作スタジオも注目! ソニー「mocopi」の意外な活用例
「この場合は撮影スタジオやアクター(役者)のスケジュールを手配したり、多くの前準備を伴います。また一度撮影したモーションキャプチャーのデータは納品に2週間ほどかかることが多く、かつ撮り直しが効かないため、撮影前の準備も入念に行う必要があります。時間やコストだけでなく、制作スタッフにも大きな労力の負荷がかかります」(工藤氏) mocopiは自社のスタッフが装着して簡単に使えるので、大がかりな準備がいりません。また絵コンテや作画レイアウトに沿って動きに見当を付けて、何度もやり直しながらキャプチャーを進められます。
CGアニメーションを制作する担当者に、CGディレクターが「こういう動きを付けてほしい」と伝えるときにも、CGディレクターがmocopiを使って動いてみせたモーションデータを、実際のキャラクターに流し込みながら整えられます。結果、イメージを共有しながら完成度の高いアニメーションが制作できるといいます。 「mocopiは私たちがオフィスのデスクに置いて常備できるほどコンパクトです。本格的なモーションキャプチャーを撮るためには、全身にスーツを着る必要があります。ところが、mocopiは普段着のまま、6つの小さなセンサーを装着するだけなので、負担が少なく、また着けたままオフィスの作業スペースで撮影したり、オフィスの外に出て撮影することもできます。私も以前、mocopiのセンサーを1個だけ外し忘れて、そのまま会議に出席していたことがあります(笑)」(工藤氏)
mocopiはスマホ/タブレット向けのモバイルアプリとペアリングして、精度の高いモーションキャプチャーが撮れます。工藤氏は「持ち運びできることの利点」も実感していると語ります。たとえばCGディレクターが自宅で撮影したモーションキャプチャーのデータを、スタジオのスタッフに送信してリモートワークスタイルで制作を進めることもあるそうです。