選挙人名簿“窃盗”などの罪に問われた神奈川真鶴町の前町長に懲役1年求刑 横浜地裁
神奈川県真鶴町で2020年、自身が初当選した町長選挙の前に選挙人名簿を不正に持ち出した窃盗などの罪に問われている前町長の初公判が28日に横浜地裁で開かれ前町長は起訴内容を認めました。 真鶴町の前町長・松本一彦被告(58)と幹部職員だった尾森正被告(60)は、2020年2月、カギを使って書庫に侵入し、選挙人名簿を不正に持ち出した窃盗などの罪に問われています。 28日に横浜地裁で開かれた初公判で、2人は起訴内容を認めました。 検察側は冒頭陳述で、「2人は幼いころからの知り合いで同期」「松本被告が立候補の意思を伝えると尾森被告が応援を決めた」とし、「有権者に送るハガキの送付先を準備するために名簿の持ち出しを決めた」と指摘しました。 松本被告は被告人質問で、不正に持ち出した理由について、「当時の町長などに立候補しようとしていることが知られると何をされるかわからなかった」とし、「私の軽率な行動でたくさんの方々を巻き込んでしまった」と謝罪しました。 検察側は、「公正な選挙に強い疑念を抱かせるもので町民の信頼を裏切る身勝手な行為」「町政は著しく混乱した」とし、松本被告に懲役1年、尾森被告に懲役10か月を求刑しました。 判決は来月26日に言い渡されます。