「銃事件なんて日常茶飯事」若者の持論に注目集まる。保険会社CEO射殺事件を受け【アメリカ】
米大手保険会社CEOが射殺された事件を受け、ある若者が動画を投稿した。銃問題について語った動画は800万回再生され、話題を呼んでいる。 ※この記事は、銃撃事件についての話題を含みます。 【動画】実際のTikTok投稿がこちら
米大手保険会社ユナイテッドヘルスケアの最高経営責任者、ブライアン・トンプソン氏が昨年12月、銃で殺害される事件が起こった。 当局は、アメリカ・メリーランド州出身のルイジ・マンジョーネ被告(26)を、殺人など11件の容疑で起訴した。 犯行声明によると、動機は「保険業界の『腐敗』や『権力』に立ち向かうため」で、被告は11件の容疑に対して無罪を主張している。 この銃撃事件は、広がる所得格差や医療保険制度に対する不信感、銃規制の是非など、複雑に絡み合うアメリカ社会の問題を浮き彫りにした。
そんななか、ある若者がTikTokに動画を投稿。銃規制に対する「率直な意見」を述べ、話題を呼んでいる。 動画を投稿したのは、事件が起きたニューヨークに住むレイチェル・ギード(25)さん。現在までに870万回再生された動画で、こう語っている。 「私たちの世代は小学生の頃から、銃の脅威と隣合わせで生きてきました」 「今回の保険会社CEO殺害事件を受けて、企業の経営者たちの中には『恐ろしい事件だ』『暴力や銃に訴えてはいけない』と発言している人がいるようです」 「ですが、私たち若い世代からしたら『銃を肯定してきたのは、あなたたちの世代でしょ』と思うんです」 「私たちは幼少期から『学校で銃撃事件が起きたら』という想定で、避難訓練を受けてきました」 「銃撃犯が学校に来たらどう行動するか、何度も何度も教えられてきたんです」
レイチェルさんは続けて、今回の事件で「銃の脅威」に注目が集まっていることに触れた。 「銃撃事件で亡くなった友人や仲間をみて、銃を規制するのではなく、解決策として『学生は防弾リックサックを持てばいい』と言ってきたのは、あなたたちです」 「会社の重役が撃たれて、ようやく銃の脅威に気づいたのでしょうか。アメリカの学校では、銃の脅威なんて日常茶飯事です」 動画のコメント欄には「銃規制に声をあげ続けなくてはいけない」など、レイチェルさんの意見に賛同する声が上がっている。