令和ロマンが前人未到の2連覇達成!「M-1グランプリ2024」リポート
最後は6年ぶりに決勝の舞台に帰ってきたトム・ブラウン。変わらぬ狂気的なボケで自分たちの世界に観客を引き込むも、「わけ分かんな過ぎて涙出るほど笑った」(ナイツ・塙宣之)、「テレビの向こうには伝わっていないかも」(柴田)と審査員の評価は真っ二つ。823点と3位には届かず、真空ジェシカが最終決戦進出を決めた。
最終決戦1組目は真空ジェシカ。ミュージシャンをテーマに繰り出す川北のボケは1stラウンドからさらにパワーアップ。2組目の令和ロマンはタイムスリップした世界を舞台に髙比良が縦横無尽にボケをさく裂し、ツッコみつつ巻き込まれる松井の姿も笑いを誘う。そしてトリは、今大会の大穴となったバッテリィズ。世界遺産の情報に困惑するエースの素直すぎる感想がすべて見事なボケとなり、オチまで笑い尽くしの漫才を披露した。
結果は、5票を獲得した令和ロマンが史上初の2連覇という偉業を達成。「去年の倍うれしいです!」と髙比良が喜びを爆発させると、松井は「悔いなくやれました。もう出たくないです!」万感の思いを吐き出す。審査員の大吉は「この1年の自信がネタに詰まっていてすごかったです。とんでもない漫才を2年連続で見せてくれてありがとうございました」とねぎらった。そして最後に、髙比良は「次は審査員をやりたいです!」と言い、松井は「俺たちがチャンピオンだ!」と叫んだ。
大会後の優勝者会見に臨んだ髙比良は「ほんとにうれしいもんですな。マジでもう誰も2連覇しないんじゃないですか? できないとかじゃなくて面倒くさいので」と思わず苦笑い。松井は「歴史に名を残すのが好きなのでめちゃめちゃうれしいです」と素直に喜んだ。
笑神籤でトップバッターになった時の心境を聞かれると、髙比良は「まさ2年連続で引かれると思っていなかったので、出た瞬間、『ひふみんー!』って」とボケつつ、「さすがに終わったと思いましたよ」と本音も吐露。松井は「意味が分からなかったですね」と当時の混乱ぶりを明かした。
昨年は事前の約束により、優勝賞金の1000万円はすべて髙比良のものとなったが、その分、今回は松井が「今年は僕がいただけるということで、なんとかトントンになりました」と公平な結果になったことに安堵(あんど)。前回は優勝直後に「来年も出ます!」と宣言しただけに、早速次回大会について聞かれると、「出ないでしょ」と即答する松井に対して、髙比良は「ラストイヤーまで8年あるので、いつ出るんだろう、と。M-1が盛り上がらなくなったらまた出るぞ、と」と取材陣を煙に巻いていた。