「サイドミラーにぶつかって、眼鏡が壊れた」高齢ドライバー狙う“当たり屋”の76歳、4度目の逮捕…現金10数万円だまし取られた80代女性、当時の状況語る「ぶつかったつもりはなかったが、年も年だし、否定できなかった」
3月下旬、北海道南部の厚沢部町の道の駅の駐車場で、車を運転していた80代の女性に対し、交通事故を偽装、女性の娘から現金10数万円をだまし取ったとして、76歳の男が逮捕された事件…男は否認を続けていますが、同様の手口で、これで4度目の逮捕です。 28日午前、検察庁に身柄を送られた函館市大縄町の無職、笠島邦弘容疑者76歳…3月22日、厚沢部町の道の駅の駐車場で、車を運転していた80代の女性に対し「歩行中にひかれて、けがをした」などとウソをつき、女性の娘から現金10数万円をだまし取った疑いが持たれています。 警察によりますと、当時、80代の女性は1人で運転、同乗していた人はなく、笠島容疑者はウソの事故被害を伝えた後、女性と一緒に娘のところに行きました。 娘は笠島容疑者に現金を渡してしまいましたが、不審に思い、翌日「母が“当たり屋”にだまされた」と通報。 警察は、防犯カメラの映像などから捜査をすすめ、事件発生から約3か月の26日午後、容疑が固まったとして、笠島容疑者を逮捕しました。
取り調べに対し、笠島容疑者は「覚えていません」などと話し、容疑を否認していますが、被害に遭った80代の女性が取材に応じ、高齢ドライバーの弱みに付け込む手口を語ってくれました。 女性によりますと、身障者用スペースに駐車した直後、助手席の窓をノックされ、笠島容疑者に「サイドミラーにぶつかって、眼鏡が壊れた。眼鏡を買わなきゃいけない」などと言いがかりをつけられます。
メガネは胸ポケットに入れられていましたが、確認しないまま、女性は「ぶつかったつもりはなかったが、年も年だし、そう言われたら、ぶつかったのかもしれない。ぶつかってないと否定できず、眼鏡を弁償しないといけないと思った。憎たらしい。金のない年寄りから取らなくたって…」と当時の状況を振り返り、憤りました。
笠島容疑者は、自ら車に眼鏡を投げつけた後に転倒するなどの手口で、これまでに少なくとも3度、逮捕されていて、警察は余罪を含め、引き続き調べをすすめています。
北海道放送(株)
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