【高校野球】仙台城南が初の東北切符…小塚光貴が135球3失点完投&4打点の活躍…宮城県大会準決勝
◇高校野球春季宮城県大会 ▽準決勝 東北学院榴ケ岡3-7仙台城南(25日・石巻) 東北6県で準決勝が行われ、勝利校が東北大会(6月14~18日・宮城)出場を決めた。宮城は仙台城南が東北学院榴ケ岡を7―3で破り、初の東北切符を獲得した。 仙台城南の先発・小塚光貴投手(3年)が135球を投げ、8安打3失点で完投勝利。打っても4打数2安打で、チーム7得点のうち4打点を稼ぐ大活躍でチームを引っ張った。 抑えていた感情を表に出した。9回、最後の打者を中飛に打ち取ると、中堅方向にグラブを高く突き上げ、笑顔を浮かべた。「ピッチングはあまり調子が良くなく、ちょっと力んでいた。バッティングではなんとかつなごうという気持ちで打ちました」と振り返った。 2点を先制した2回2死二塁、左越え適時三塁打を浴び、今大会18イニング目で初失点を喫したが、決して動じることはなかった。背景には角晃司監督の指導があった。元々は感情を出すタイプで、思い通りの投球ができなかった試合ではマウンドからベンチまで聞こえる声で叫んだこともあった。見かねた指揮官は昨秋、「感情を出すピッチャーは使わない」と厳しく指摘し、昨年の主戦・安住馨祐のようになれと指導。以降は打たれても淡々と投げ込むようになった。 「能面のようになった」と指揮官が評した小塚だが、試合後は「何度か危ない時があったんですけど、守備がカバーしてくれた」とにっこり。指揮官は「完投、4打点ですから。7点のうちあいつが4打点。MVPの2乗くらいあげてもいい」とべた褒めした。 (太田 和樹) 〇…仙台育英は聖和学園に13-2(5回コールド)。2本の本塁打を含む8安打13得点で5回コールド勝ちした。初回1死一、二塁、主砲の鈴木拓斗左翼手(3年)が左翼席にアーチをかけ先制。5回には打者一巡の猛攻で2死三塁から川尻結大捕手(2年)がとどめの一発を左翼席にぶち込み快勝した。須江航監督は「飛ばないバットは芯が狭くなったというのが正確な表現。芯で捉えられれば今日みたいに打球は飛ぶ。木製バットで芯を捉える技術を上げたり、フィジカルを高めるトレーニングを重ねてきた」と胸を張った。
報知新聞社