イラン革命防衛隊のミサイル・宇宙開発拠点、イスラエル軍の報復で大打撃か…軍事筋「発表よりも被害大きい」
【テヘラン=吉形祐司、エルサレム=福島利之】AP通信は29日、衛星画像の分析結果に基づき、イスラエル軍がイラン北部セムナン州にある精鋭軍事組織「革命防衛隊」のミサイル・宇宙開発拠点を攻撃していたと報じた。報道が事実なら、大きな打撃を受けたことになる。26日のイスラエルによる報復を巡っては革命防衛隊の施設は攻撃されていないと報じられていた。
APによると、攻撃を受けたとされる施設は首都テヘランの北東約370キロに位置し、革命防衛隊のミサイル製造施設や宇宙開発に関係する航空センターがある。在イラン軍事筋は「実際の被害は発表よりも大きいだろう。人的被害も出ているのではないか」と指摘した。
一方、イスラエル軍のトップ、ヘルツィ・ハレビ参謀総長は29日、イスラエル南部にあるラモン空軍基地で兵士を前に演説し、「イランが再びイスラエルにミサイル攻撃を仕掛けるならば、我々はイランを非常に激しく攻撃するだろう」と述べた。イランが28日、イスラエルへ報復する方針を表明したことに対する警告とみられる。ラモン空軍基地はネゲブ砂漠にあり、26日のイスラエルによるイラン空爆では攻撃拠点の一つとして使われた。