【PFL】試合直前までジャグリングのインパ・カサンガナイが、欧州王者ネドーに大逆転のTKO勝ち!
2024年6月21日(日本時間22日)米国ユタ州ソルトレークシティーハンツマンセンターにて『PFL 5: 2024 Regular Season』(U-NEXT配信)が開催された。先週、渡辺華奈が出場した女子フライ級&ヘビー級に続くリーグ戦の今回はライト級とライトヘビー級で実施。 【写真】大流血も試合を諦めなかったカサンガナイ(動画あり) 「レギュラーシーズン」は、ポイント制で争われ、勝ち点は、勝利=3P、ドロー=1P、敗北=0Pとなっており、その勝ち方が一本やKOのようなフィニッシュだった場合にはさらに、1Rなら+3P、2Rなら+2P、3Rなら+1Pのボーナス点が加算される。そのため、たとえば1RでKO/一本勝利をした選手は合計6Pを獲得する。2Rフィニッシュで合計5点、3Rフィニッシュで合計4点を獲得する。 各階級2試合を終えた時点で、ポイント上位4名が「プレーオフ」に進出が決まる。 4月12日の1回戦に続く、2カ月間隔でのレギュラーシーズン2回戦では、注目のインパ・カサンガナイ(米国)が出場した。 コンゴからの移民の両親を持つカサンガナイは、高校でアメリカンフットボールを経験後、2019年、プロMMAデビュー。2020年8月の『Dana White's Contender Series 28』で判定勝ちし、UFCとの契約権を獲得した。 UFCではミドル級とウェルター級で戦い2勝2敗。2023年3月にPFL初参戦し、PFL Challengerシリーズから参戦。右ストレートで1RTKO勝ちすると、4月の本戦でコーリー・ヘンドリックスに判定勝ち。6月にティム・キャロンを2R 肩固めで極めて計8ポイントでプレーオフ進出を果たした。 2023年8月のライトヘビー級トーナメント準決勝では、マルシン・ハムレットに初回KO勝ち。11月のトーナメント決勝でジョシュ・シウベイラに判定勝ちで優勝賞金100万ドル(約1億5000万円)を獲得している。 2月のBellatorとの対抗戦ではミドル級で無敗王者ジョニー・エブレンからダウンを奪うスプリット判定負けながら、存在感を見せている。今シーズンの初戦はアダム・ポリッツィに1R TKO勝ちで「クイック6」を獲得した。MMA16勝4敗。30歳。 対するスロヴェニアのネドーは27歳でMMA8勝2敗。昨年のPFLヨーロッパ8人トーナメントで優勝してPFL本戦出場権を獲得。今シーズンの初戦はドヴェルジャン・ヤクシムラドフの右フックでダウンを喫しTKO負け。 プレーオフ進出のためには、カサンガナイは判定でも勝てば進出。ネドーにとっては1Rフィニッシュ勝利が必要となる。カサンガナイは試合までの控え室で動体視力と反射神経のウォーミングアップとして、ジャグリングを繰り返す。 1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力かけるネドーは得意の右を放つ。カサンガナイもワンツー、左ダブルをガード上に突いて押し戻す。サークリングするカサンガナイ。 ネドーのワンツーを潜りいったんダブルレッグも切るネドー。詰めて右を当てると、カサンガナイが腰を落とす! 組むカサンガナイを剥がしたネドー。 2R、詰めてダブルレッグテイクダウンのカサンガナイ。尻は着いたネドーはすぐに立ち上がる。左ジャブ、右アッパーを突くネドー。 かわしたカサンガナイに、左ジャブ、カサンガナイも左ジャブを刺し合う。首相撲ヒザのネドーを崩すと、立ち上がり際に左右。しかし右を返したネドーは、右ヒザ! 被弾したカサンガナイだが、ここでダブルレッグテイクダウン! ここもすぐに立つネドーはボディロックテイクダウン! 亀から立ち上がるカサンガナイはふりほどいて立つが、左手を伸ばすカサンガナイに、ネドーはその内側から右アッパー。 しかしカサンガナイは打ち下ろしの右フックを効かすと、大逆襲! 足が泳いだネドーに右から左と怒涛の左右のラッシュ! ダウンしたネドーは立ち上がるが、詰めるカサンガナイの左右を被弾し、頭を下げて打たれるままに。 レフェリーが入ってもおかしくないが、まだ止めない。ネドーが立って被弾したままゴング。 椅子に座らされたネドーだが、ドクターチェックの末に試合続行不可能で、試合はカサンガナイの逆転TKO勝ちとなった。5Pを加点し、計11Pのカサンガナイは、首位でプレーオフ進出を決めた。