「よし、これなら出せる!」「ちょっと待ったーー!」

ゴルフのルールをクイズ形式で分かりやすく解説。今回は、クラブのバックフェース側でボールを打つことの是非について。

　　＊　　＊　　＊ ティーショットはいい当たりだったが、左サイドの木の方向へ。 行ってみると、ボールは見つかったものの、運の悪いことにちょうど木の根元近くに止まってしまっていた。 「これじゃあ前に打てないよ～」 しかし不運を嘆いてばかりもいられない。ここからどうすれば脱出できるか…… 「うーん、アンプレヤブルは絶対嫌だし……そうだ!」

「フェース面で打たなきゃダメよ」「そうでしたっけ?」

右では打てないが、左で打てばグリーン方向に打てる。 「20～30ヤードでも前に飛ばせれば、いいところから3打目を打てるわ」 やったことはないが、思い立ったが吉日。手を握り替えて、いざチャレンジ! ところがアドレスに入ったところ、同伴者から物言いが。 「待って!　ちゃんとフェース面で打たなきゃダメ。そのまま打ったら2罰打よ」 ええ!?　たしかに構えているのはフェース側ではなく、クラブのバックフェース側だけど、クラブヘッドであればどこで打っても問題ないのでは?

クラブヘッドのバックフェースでボールを打つことは認められる?

A. 認められる B. 認められない 正解は…… -----------

A「認められる」 プレーヤーは、クラブと球の間に一瞬の接触があるようにクラブヘッドで正しく球を打たなければならず、球を押し出したり、掻き寄せたり、すく上げたりしてはならない。このとき、クラブヘッドのどの部分で打つかは問わない（規則10.1a）。したがって今回のように、左打ちにしてクラブヘッドのバックフェース側で打ったとしても、罰はない。 監修：JLPGA競技委員・阿蘇紀子、中﨑典子　撮影：三木崇徳 週刊ゴルフダイジェスト6月25日号より一部改