「大学は何も知らなかった」はおかしい…!日大陸上部<不正徴収問題>、被害者の現役学生が抱く「強烈な違和感」
一人でも多く優秀な子を入学させるため
9月中旬に陸上競技部の不正徴収が発覚した後、Bさんの母親は改めて不正徴収問題の窓口になっている日本大学競技スポーツセンター事務局に問い合わせた 「本部の職員という担当者の回答は『(振込先が監督の口座になっているとは)まったく知らなかった』『本来、学費は学校に収めることになっています。監督が学部の会計課に振込用紙を取りに行き、保護者に送付する。それが行われていなかったとは……』というもの。終始『悪いのは監督。大学は何も知らなかった』という態度だったとのことです。 教育機関においてこんないい加減なことがあるのか。母親は怒りを通り越して、呆れていました」 金銭面の不透明さについては、以前から陸上競技部内で問題になっていたという。 「先輩によると、ここ6、7年の間、部費の会計報告がなかったそうです。昨年、部員から『会計報告を出さないのはおかしいのではないか』という声が出て、井部監督がようやく決算報告書を出してきましたが、適当に作成したようなシロモノであり、さらに部員の怒りを買いました。 今回の不正徴収について、大学は『奨学生ではない部員の学費や施設設備資金に充てられており、幹部の私的使用は認められていない」と説明しています。不正徴収発覚を受け、母親が問い合わせたときも、スポーツセンター事務局の担当者は『一人でも多く優秀な子を入学させるための行為だったようです』と弁明していました。 奨学生から本来納入しなくていいお金を入金させ、そのお金で新たに学生を取ることは普通なのでしょうか。部の強化のための行為だったという言い訳は通用しないと思います」
陸上部監督を直撃
Bさんは「なぜ自分が不正徴収のターゲットになったのか知りたい」と訴える。 「私は無名校の出身であり、陸上競技部には高校のOBもいません。つながりがないから狙い撃ちされたのかな、いう思いです。 これは詐欺ですよね。まさか大学にダマされるとは思いませんでした。学費を払ってくれた両親も同じ思いです。 母親はスポーツセンター事務局の担当者に『今後、学生や保護者への説明会を予定しているのか。ぜひ開催してほしい』と求めましたが、『いまのところありません』との回答でした。 大学は不正徴収した分に加え、遅延損害金を加えた額を返金するとしていますが、返せばいいという問題ではありません。ちゃんと説明してほしい」 Bさんは練習場所で異常な光景を目のあたりにして困惑している。 「当事者である監督、コーチは何食わぬ顔で競技場に来て指導しています。謝罪も説明もありません。どういう神経をしているのか。理解できないというか、その感覚が気持ち悪い。恐怖です」 取材に対し、同部の井部監督は「本部に連絡してください。そう言われておりますので」と繰り返すのみだった。 一方、10月15日に質問書を送ると、日大の広報担当者は次のように回答した。