NewJeans、sumika、MÅNESKINが受賞に喜び! 東京スカパラダイスオーケストラ、imase、 TOMOOのライブに観客も熱狂
東京スカパラダイスオーケストラによる、スペシャルライブ
第一部が幕を閉じ、しばしの休憩の後スタートした「SAISON CARD TOKIO HOT 100 AWARD」第二部では、東京スカパラダイスオーケストラのオンステージ。MCのクリス・ペプラーが改めて、スカパラとJ-WAVEの関係について語る。スカパラのデビューは1989年、J-WAVEは1988年の12月が開局ということでほぼ同期。長年の間、縁を繋いできた両者だが、この度J-WAVEは彼らの功績を讃え、「J-WAVE 35th Anniversary AWARD」を贈ったのだった。 「ここからたっぷりエンジョイしていただきます!」とクリスが口火を切ると、会場に流れ始めるSE「るろうの形代」。会場に集まったオーディエンスは歓声を上げ、手拍子を始める、ムーディーな桜色の照明がステージを照らす中、静かにメンバーがステージへ登場。東京スカパラダイスオーケストラのスペシャルなライブは「Walkin'」からキックオフした。ライブ冒頭からスキルフルなソロプレイを魅せつける面々。NARGOのトランペット、のトロンボーン、先ほどまでの授賞式ムードは何処へやら、圧倒的なサウンドでオーディエンスの心を鷲掴みしている。スタートからフルボルテージで「Walkin'」を終えると、続くは大森はじめがハンドマイクでセンターに立ち奏でる「スキャラバン」。ステージを縦横無尽に移動しながら、会場の一体感を作り上げるスカパラのメンバー。演奏をしながらスカダンを繰り出し、ステージにいるメンバーがいちばんこの最高な事象を楽しんでいる様子。そんな姿を観て、オーディエンスも呼応するかのように拳を高く突き上げ、彼らの音楽の世界へのめり込んでいく。 2曲を立て続けに演奏すると、谷中敦が口を開く。「エンジョイしてますか? コロナも去って、こうやって一緒に楽しめる世の中になりましたね! 声を出す練習をしよう!」と発すると、オーディエンスは「オーー!」と声を上げる。そんな姿を見て、嬉しそうな谷中。「クリスさんに観てもらえるのも嬉しい。今夜は、パラダイスを感じてもらいますよ!」と始まった、最新曲「The Last Ninja」。加藤隆志の圧巻のギターソロに圧倒されるオーディエンス。会場の熱がどんどん上昇していくのが肌で分かる。管楽器隊とギター、ベースが一列に並び、曲の最後にはポージング。セクシーかつクールなその立ち姿に会場は感嘆の声を漏らす。間髪を入れずに始まった「Wild Cat」では、腕が取れてしまうのではないかと思うくらいに腕を上下させるオーディエンス。メンバーはそんなオーディエンスに応えるように音を奏でている。手拍子が鳴り止まない会場。暗転しても光る北原のオレンジ色のシャツに目を奪われてしまいそうになりながらも、ライブは「La Noche」、「White Light」と極上のセットリストで進行していく。 GAMOがマイクを持ち「みんなの声がもっと聴きたいな!」とオーディエンスを煽ると、「Paradise Has No Border」のお馴染みのフレーズが会場に響き渡り、会場はこの日いちばんの歓声に包まれた。GAMOは「皆さん最高だ! ビルボードでもいつものやつをやっちゃいます! 最高にハッピーな気分を俺たちにアピールしてみてください! どこがいちばん盛り上がっているんだ!」とスカパラの鉄板コースへ。オーディエンスが大きな声を聞かせる中、「そんなもんじゃまだいけねえな! もっと!」と煽り続けるGAMO。その声に呼応して大歓声が生まれる会場。スカパラしか生み出すことのできないこの一体感。「HEY!」の合図で、観客は拳を突き上げていた。っていた。「最高だぜ!」とライブアンセムを披露し終わると、ステージの中心にはアコーディオンを持った沖祐市の姿があった。 優しい光が彼を照らすと、沖は口を開く。「スカパラもちょうど35周年を迎えます。とても嬉しく思います」と優しい語り口でMCが始まると、これまでの思い出を回顧しながら、アルバイト中に開局したばかりのJ-WAVEを聴いていたと話す。「春のイメージあるJ-WAVE、新たな息吹を感じることができる」と話したのち、スタートした「君と僕」。この曲は、デビューアルバム『スカパラ登場』(1990年)の最後に収録される楽曲。口笛とアコーディオン、そして柔らかい光が差し込むステージ。なんともエモーショナルな雰囲気が漂う、会場。曲の途中からは、管楽器のメンバーが沖を囲むようにステージへ登場し、優しいサウンドをオーディエンスの耳へ届けている。センチメンタルな雰囲気をかき消すように場内に響く、「81.3 J-WAVE」というジングル。スカパラの粋な演出に会場には笑みが溢れる。 多幸感が広がる会場で茂木欣一が口を開く「開局から、そして今も日頃、J-WAVEを聴かせてもらっているので、感謝の気持ちを込めて名前は茂木欣一.3でいきたいと思います!」という愛のこもったMC。今日は胸熱だったと話す茂木は、「別所さんとサッシャさんとクリスさんが一同に介しているのは僕的にはフェスですね!」と会場を沸かせる。そんなJ-WAVE愛に溢れたMCの後に披露されたのは、「倒れないドミノ」。ちょうど4年前、我々が経験したパンデミック。全ての人間がつらかったあのとき、何かできないかと2020年の3月にスタジオに入り制作したこの楽曲。TOKIO HOT 100チャートで4週連続1位を獲得したこともあると茂木は話す。〈春が来るだろう 遠くないだろう〉と歌詞にはあるけれど、ようやく春が来た。確かにあの時期はつらく、大変な期間。しかし、あのときに蒔いた種が今こうして、花を咲かせていると思うと、非常に感慨深い。スカパラが4年前に制作した「倒れないドミノ」をこの特別な空間でオーディエンスとともに音を奏で、歌う、こんな幸せなことはない。きっと会場にいる全員がそう思ったはずだ。 続けて披露された、「Pf~水琴窟 -SUIKINKUTSU-」ではステージ後ろの幕が開き、都会の夜景とスカパラを堪能できる空間へと変化、沖の情感たっぷりの鍵盤捌きに寄り添うようにプレイするスカパラの面々。そんな圧巻の演奏にオーディエンスは固唾を飲む。少しの切なさをはらみながら展開していくサウンドに酔いしれていると、小気味のいいサウンドが耳に届く。最後はスカパラらしい2曲でライブは幕を閉じる。「Dale Dale! ~ダレ・ダレ!~」、「DOWN BEAT STOMP」で起こる最大級のコール&レスポンスとシンガロング。会場にいる全員を味方にして、極上のスカサウンドを提示するスカパラ。そんなサウンドに乗せられて、手拍子する人、踊ってしまう人、Billboard Live TOKYOには最高の景色が広がっていた。 「めっちゃ楽しかった!」と谷中がライブを締めると、再びクリスがステージへ。興奮気味に感謝と称賛の言葉伝えると、「桜色の衣装を着用されている皆さんですが、まさにJ-WAVEとスカパラは同期の桜といった感じで!」とトーク。最後には、ショートインタビューを敢行し、デビューから35年経った現在の姿をどう感じていますか?という問いに谷中は「今の姿は全く想像つかない。あっという間でしたというにはあまりにいろんなことがあった35年。こうやってやらせてもらえること自体幸せだなと。年々仕事が忙しくなってるので、年齢ともにラクしようと思っていたら、逆になってきていて大丈夫かなって思ってる(笑)」と回答。また、6月6日~7月31日に行われるツアー、そして11月16日(土)には、阪神甲子園球場で「35th Anniversary Live スカパラ甲子園」開催についても触れ、会場は大きな歓声で包まれた。最後は谷中の熱いメッセージで特別な夜は幕を閉じた。 (文:笹谷淳介/写真:荒金大介)