【後編】麒麟・川島が漫画『バンオウ-盤王-』で気づく若手芸人への対抗心。原作・綿引智也&作画・春夏冬画楽×麒麟・川島明鼎談(『週プレNEWS』ロング版)
★もしも自分が吸血鬼だったら? ――ご自身が月山のような長い命の吸血鬼だったら、どんな人生になると思いますか? 川島 まぁ芸人は、なんかキャリア積めば積むほどいいのかどうかもわからないですね...。たとえば大喜利とかの時間もそうですね。「このお題で1ヵ月後にお答えください」って言われたら、多分全員スベると思うんです。何週も回って、やっぱ「10秒で答えてください」とか「1分でお答えください」ぐらいのほうがいいですよ。1ヵ月後とか1年後に答え合わせしたら絶対無茶苦茶なことになるので、賞味期限が。 ――期待値も上がっちゃいますしね。 川島 ですね。300年芸人でいられるもんなんかな...と思いますね。そういった意味では。あと、テレビに出続けたりしたら、まぁバレますからね吸血鬼だって。「老けてないな、あいつ」みたいな。 杉田 でも、300年と聞いても迷いなく「芸人」をやりたいと思われるんですね。 川島 いやでも、職業で考えたらそうですけど。何百年も生きてたら、何が楽しいですかね? 元ちゃんも200年ぐらいは何もしてなくて、死にたくなったら将棋に救われたワケですからね。 ――先生方はやっぱ漫画をこう...300年? 綿引 いや、漫画を300年は絶対嫌ですね。 川島 嫌でしょうね。そりゃあ。 綿引 冷静に。別の人生とかを楽しむっていうのもあるじゃないですか。 川島 漫画家の経験もありつつっていうね。 綿引 はい、とりあえず別の職業になったりとか。じゃないですかね。 春夏冬 私も川島さんがさっきおっしゃっていた賞味期限が大事なのかなと思いますね。漫画家をやっていると仮定したときに、時間はたっぷりあるんだから、いつかは最高に楽しいものが描けるだろうってな...って、いつまでも自分で勝手に推敲を重ねてしまう気がするんです。 その結果、作品は完成しない。...で、ってことは評価も受けられないから、自分の力量もわからない。でも、自分への期待値ばかりはなんかあるっていう、一番気持ち悪い状態で何百年もだらだらと過ごして...そのうち、アンナに見つかって殺されるような気がしますね (笑)。 川島 結局そうですよね、バレて。 春夏冬 ある日突然。はい。 ――そこはアンナ、カッチリ仕事するんですね(笑)。 川島 いやまぁハンターなんでね(笑)。寿命があるほうが、締め切りがあるほうが幸せなんでしょうね。 春夏冬 私個人としては幸せです。 川島 だから、外に出なあかんし、原稿描かんといかんし、フリップも出さんと。 春夏冬 瞬発力ですね。 川島 ですね。我々そこは。
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