長野県内の山岳遭難「過去最多」 60歳以上が44% “疲労、道迷い”…準備や経験・体力が不足しているケース増加
長野県警山岳安全対策課によりますと、県内で2023年に起きた山岳遭難は302件、遭難した人は332人でいずれも1954年の統計開始以来、最多となりました。 発生件数は2022年より18件増え、これまで最多だった2013年の300件を上回り、人数は22人増えて、2018年の330人を上回りました。 死者は37人で2022年と変わらず、けがをした人は160人で20人増えました。 2023年は夏の天候が安定していて新型コロナの「5類」移行で入山者が増えたことなどが背景にあると見られ、7月から10月の遭難が全体の7割の198件を占めています。 男女別では男性が225人で68パーセント、女性は107人で32パーセントでした。 年代別では「60歳以上」が145人と全体の44パーセントを占めました。 また、外国人は29人で全体の9パーセントでした。 原因別では「転落・滑落」が29パーセント、「転倒」25パーセント、「疲労」14パーセント、「道迷い」10パーセント、「病気」8パーセントなどとなっていて、「準備や経験・体力が不足しているケースが増えた」ということです。 県警では引き続き十分な装備や気象の確認、登山計画書の提出を呼びかけています。