今年のX Gamesは日本人選手たちのネクストレベルを感じさせた一戦。中村輪夢は5年ぶりの銀メダル獲得【X Games Chiba 2024】BMX各種目まとめレポート
パーク種目はパリ五輪後初戦となった中村輪夢が5年ぶりに銀メダルを獲得し、幸先良い新たなスタートを切った。
パーク決勝当日の21日は前日の予選を勝ち上がった8名により争われ、40秒間のランを3本走行しその中で最も良い得点のランが採用されるベストランフォーマットでの戦いとなった。 今回見事金メダルを獲得したのは、通称「ミスターパーフェクト」のローガン・マーティン(オーストラリア)。「X Games Chiba 2022」の勝者であり、今までに8個のX Games金メダルを獲得していた彼は、3本のランを通して「バックフリップテールウィップ」、「トリプルテールウィップ」、「720・バースピン」、「ダブルフレア」などの高難度トリックはもちろんのことハイエアーとスタイルを織り交ぜた見事なクリーンランで、2本目では92.33ptをマーク。 ラン3本目ではアップデートできずも2本目の得点を守り切り、自身9個目のX Games金メダルを獲得し、レジェンドBMXライダーであるスコッティ・クラマーとデイブ・ミラに並び過去最多のBMXパークメダリストとなった。パリオリンピックではミスが続きメダルを逃すなど、最近なかなか勝てていない時期を過ごしていただけに今回の金メダル獲得は、非常に嬉しい結果だったはずに違いない。復調した今後の彼のライディングにも注目だ。
銀メダルは今回日本人唯一の招待選手として参加した中村輪夢。前日の予選を1位で通過して絶好調で決勝へ駒を進めた彼は、ラン2本目でハイエアーを活かした豪快な「フレアダブルバースピン to レイトターンダウン」や「トリプルバースピン」をメイク。その後も各セクションでトリックを入れるトリックアフタートリックでランを進め、最後はブザーと同時にボックスジャンプで「360・テールウィップ to ダウンサイドテールウィップ」をメイクし91.33ptをマークし2位まで浮上。しかし3本目ではミスもありスコアを伸ばせなかったが、2019年の「X Games Minneapolis 2019」以来5年ぶり自身2度目の銀メダルとなった。 中村も前回の「X Games Chiba 2023」で7位、パリオリンピックでは5位となかなか結果に繋げられていない時期が続いていたため今回のメダル獲得は悔しい反面、今後に弾みをつけるに違いない。 銅メダルには「X Games Chiba」にて2度目の出場となり、「X Games Ventura 2024」では金メダルを獲得したアメリカ合衆国のマーカス・クリストファー(アメリカ合衆国)。スピーディーのライディングの中で繰り出す豪快なトリックが特徴な彼は、得意技でもある「トリプルダウンサイドテールウィップ」や、ディープエンドでの「フレアタックノーハンド to レイトダウンサイドテールウィップ」、ラストトリックには「540・フレア」もメイクし、ラン1本目で90.33ptをマーク。暫定1位の位置からラン2本目、3本目では得点を伸ばせずも表彰台の座を守り切り、見事銅メダルを獲得した。
【関連記事】
- トリックマシーンの強さを見せ、ダニエル・サンドバルが2種目で堂々の金銀を獲得。日本の中村輪夢はパークで7位。【X Games Chiba 2023】BMXフリースタイルパーク/パークベストトリック
- 仲間の応援を背に受け、急遽出場を決めたボイド・ヒルダーが金メダル獲得【X Games Chiba 2023】BMXフリースタイルストリート
- 世界最大のアクションスポーツの祭典でリベンジ果たす。最年少の片桐悠が金メダル獲得【X Games Chiba 2023】BMXフリースタイル フラットランド
- 史上最高レベルの一戦。異次元の新技2連発もメダルには届かず中村輪夢が5位入賞「パリ2024オリンピック」BMXフリースタイル・パーク種目
- パリの地で歴史の1ページが刻まれた。日本の畠山紗英は全体16位「パリ2024オリンピック」BMXレーシング種目