今年のX Gamesは日本人選手たちのネクストレベルを感じさせた一戦。中村輪夢は5年ぶりの銀メダル獲得【X Games Chiba 2024】BMX各種目まとめレポート
最後は今回パーク種目に加え、同じく2個目のX Games銅メダルを獲得した、マーカス・クリストファー(アメリカ合衆国)がメイクした「クアッドテールウィップ」。このバイクを4回転回すのが超高難度トリックをディープエンド部分でハイエアーと共にメイクしたことで余裕を持ってペダルキャッチして見せた。なお同トリックは昨年の「X Games Chiba 2023」でキーラン・ライリー(イギリス)が銅メダルを獲得した際に決めたトリックと一緒で偶然ではあるもののこのトリックの難易度を示した。 もちろん入賞争いに加わらなかっただけで、他5名の選手のトリックも個性と難易度が掛け算になったカッコいいトリックをメイクしていた。またライアン・ウィリアムス(オーストラリア)がトライした決まれば世界初のクオーターでの「ダブルバックフリップ to フェイキー」など、メイクしていればメダル争いに加わるトリックも多く、改めてBMXフリースタイルのトリックレベルの進化を実感させられた。実況もまるでビデオゲームのようだと形容するほど異次元のレベルに突入していた。
X Gamesの歴史を塗り替える。過去最高金メダル獲得数を更新したレイノルズと日本人初のストリート種目出場を果たした溝垣丈司
大会最終日に開催されたBMXストリートの決勝ではスケートボードストリート種目と同じ、階段や手すりなど街中の人工物を模したセクションが用意されたストリートのコースを使用。招待選手8名により45秒間のランを2本走行した後、良い得点のランが採用されるベストラン方式で争われた。 今回の金メダルは、今までにX Gamesで15個の金メダルを獲得し、過去4回のX Gamesで歴代最多金メダル記録の更新を試みてきた絶対王者ギャレット・レイノルズが念願の獲得。 ラン1本目ではトリックに失敗しサドルが真っ二つに折れるアクシデントもあったが、優勝をかけて臨んだラン3本目では「ダブルペグアップレール・ハード180ダブルバースピン」、「360オーバーレール」、「ダブルバースピン・オポジットトゥースピックハンガーグラインド」などの技を決め87.66ptをマークすると一気にデボン・スマイリーを追い越し優勝。ついに自身が追い求めてきたX Games歴代最多金メダル記録である16個目を獲得し記録を更新した。
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