イチロー氏が国内最古の高校野球部を指導 岐阜高ナインに「国を引っ張っていく人材」 高校の指導は10校目
日米通算4367安打を記録したイチロー氏(51)=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター=が17日、1884(明治17)年創部で国内の高校野球部で最古とされる岐阜高で2日間の臨時指導を終えた。同氏が高校球児を指導するのは2020年の智弁和歌山に始まり10校目。 【写真】お好み焼きを焼くイチロー氏「ひっくり返すタイミングはセンシティブ」 春夏通算6度の甲子園出場を誇り、1949年夏には準優勝の古豪も、78年春を最後に聖地からは遠ざかる。そんな中、何度挫折してもくじけない「百折不撓(ひゃくせつふとう)」を部訓とする後輩を思う同校OBから手紙が届き、今回の訪問が実現した。 実技指導で特に熱が入ったのが走塁練習。「最初の二、三歩で前傾姿勢をつくって、その後は股関節で引っ張る。上半身で意識するのは肩甲骨から振る」との走り方の基本に始まり、盗塁でスタートを切るときには「真っすぐに一歩目(左足)を出せるように、右足を開く。45度のイメージかな」などと助言した。 県内トップの進学校だけに飲み込みも早い。イチロー氏は「(言うことが)何もない、って言ってもいいくらい。特に今日の走塁。(指導した)今までのチームで、ここまであの形をスムーズにできたことはない。みんなが一番。高校生を見る目がみんなに会って、変わるかも、それぐらいインパクトがありました」と絶賛。その上で「社会を、国を引っ張っていく人材だろうとすごく思いました」と締めた。(東山貴実) ◆岐阜高・八代周士監督 「二度とない機会の中で、本当にひと言も漏らさずに自分の得るものにしたい、もっと生まれ変わりたいという生徒の姿を感じた」