【8月は年金支給月】老後の厚生年金・国民年金から《天引きされるお金》があること、知っていましたか?
8月は公的年金の支給月。年6回、原則として偶数月の15日(※)に「前月・前々月」分の年金が支給されます。 ◆【図表・グラフ】2階建ての年金制度を図解でおさらい&シニアの年金事情も丸わかり(出所:日本年金機構など) 現役時代にはひと月に1度訪れた給料日。これがリタイア後の年金支給日は2カ月に一度となる点は大きな変化ですね。 一方で、老齢年金には現役世代の給与と同様に「天引き」されるお金があります。現役世代でも給与明細をじっくり確認する機会が少ない人もいるでしょう。老後の年金からも差し引かれるお金があるなんて意外! と感じた人もいるのでは? ともすれば、額面の受給額にだけに目が行きがちな年金。今回は、年金制度の基本を確認したあと、今のシニア世代の年金受給状況や、そこから「天引きされるお金」について整理していきます。 老後に向けた長期的な資産形成を検討中の方や、これから公的年金を受け取る人が、将来の年金受給をイメージするヒントになればと思います。ぜひ最後までご覧ください。 ※15日が土日祝日の場合、直前の平日に前倒しとなります。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【厚生年金&国民年金】公的年金制度は2階建て
さいしょに、「2階建て構造」と呼ばれる、日本の年金制度のしくみのおさらいをします。 ●国民年金(老齢基礎年金) 年金制度の1階部分にあたる「国民年金」の加入対象は、原則として国内に住む20歳以上60歳未満の人。年金保険料は全員一律です(※1)。 40年間(480カ月)の全ての期間年金保険料を支払うことで、老後は満額の国民年金(※2)を受け取ることができます。 ただし、未納や免除された期間があると、その分だけ年金が減ることになります。 (※1・2)2024年度:国民年金保険料・年金額(いずれも月額) ・(※1)国民年金保険料:1万6980円 ・(※2)国民年金の満額:6万8000円 ●厚生年金(老齢厚生年金) 2階部分に厚生年金には、公務員や会社員などのサラリーマンが、国民年金に上乗せして加入します。老後は国民年金と厚生年金の併給です。 現役世代が納める厚生年金の保険料は、収入によって決められます。年金加入期間と支払った保険料によって、老後に受け取る年金額が変わります。長く働き、多く収入があった人ほど、老後の年金額が多くなる(ただし上限あり)点が特徴です。 次では、厚生年金・国民年金の平均受給額を見ていきます。今のシニア世代が受け取る年金の「額面」を見ていきましょう。