世界2位ズベレフが過去のコーチを回顧!新候補は元王者ベッカー氏か。「彼の問題が解決すればタッグを組むことを話合える」<SMASH>
これまでに四大大会に次ぐマスターズでの7度の優勝を含むツアー23勝を挙げ、男子テニス界を牽引し続けている世界ランク2位のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/27歳)。彼は現在も共にキャリアを歩んできた父親をメインコーチとして雇っているが、過去にはダビド・フェレール氏(スペイン/元3位)やホアン・カルロス・フェレーロ氏(スペイン/元1位)、イワン・レンドル氏(チェコ/元1位)といったレジェンド選手をチームに招聘したこともあった。 【画像】ズベレフはじめ、全米オープン2024で熱戦を繰り広げた男子選手たちの厳選写真! ドイツメディア『tennis MAGAZIN』によると、これまでに一緒に仕事をした複数の元トッププレーヤーの中でフェレール氏とは比較的良好な関係を築けていたとズベレフは語る。「父以外で、本当に自分の支えになったのはフェレール氏だけだった。他のコーチとの関係性については成功だったとは言えない」と振り返った。 一方2018年8月から19年9月までの約1年間だけ師事したレンドル氏とはあまりうまくいかなかったという。「彼は新しい犬を飼っていたが、その犬のトイレのしつけとゴルフが彼の話題の中心だった」と述べ、レンドル氏がコーチングに懸命に取り組んでいるようには見えなかったと当時を回顧した。 ちなみにズベレフは再び元選手をチームに招聘する可能性については否定しておらず、現時点では普段から親交のある同郷の元王者ボリス・ベッカー氏(57歳)が候補の1人に上がっているようだ。しかしベッカー氏は自身の資産隠しを巡る裁判で、禁錮2年6カ月の実刑判決(※後に規定により早期釈放)を受けた経験があるため、特定の地域には渡航できないとみられている。それを踏まえてズベレフはこう続けた。 「僕はボリスのことが大好きだし、彼がテニスに関する素晴らしい知識を持っていると信じている。しかし、(実刑判決を受けた)彼がツアーを回れるのかはわからない。それが唯一の疑問だ。 彼がその問題を解決し、詳細が明確になれば、僕らは共にタッグを組むことについて話し合うことができるだろう。実は我々は常に彼と連絡を取り合っていて、頻繁に話をしたりもする。ひとまず年明けのオーストラリアシーズンに関しては現状維持で、その後様子を見たい」 過去の経験からチーム編成には苦戦している様子もうかがえるが、まだ四大大会のタイトルに手が届いていないズベレフに対しては、何らかの変化を加えた方が良いのではないかという声も多く聞かれる。近々ベッカー氏とタッグを組むのか、それとも別の人物を雇うのか、今後の動向に注目が集まる。 文●中村光佑