「不適切にもほどがある!」キヨシ役で注目の15歳・坂元愛登、昭和の距離感が心地良く「今戻ってもやっていける」
近くて濃い昭和の人間関係
ドラマのオンエアがスタートすると、大きな反響が巻き起こった本作。坂元にもさまざまな感想が寄せられたという。なかでも印象的だったというのが、キヨシが昭和の時代に残る決断をした際「テレビでおっぱいが観たいんだ! 地上波でおっぱいが観たいんだ!」と絶叫するシーンだ。
坂元は「あのシーンは、学校の友達にめちゃめちゃ真似されました」と笑うと「キヨシのことをいろいろ話題にしてくれて。すごくありがたいですね」とドラマの影響力の大きさに驚いているという。
ドラマによって疑似体験した昭和。坂元は「昭和はいまより人との距離が近い気がしました」と気づいた点に触れると「悩みに対して親身になってくれるのは、昭和も令和も変わらないと思うのですが、いまはやっぱりルールとか制限などの縛りがあるので、ある一定の距離ができてしまいますよね。その意味で、昭和の人間関係って近くて濃い。僕は昭和の距離感が好きです」と語っていた。
スマホやSNSがない時代への憧れも
俳優としても本作に参加できたことは、坂元にとって大きな気づきとなった。「第4話で、サカエ(吉田羊)さんと純子さんとキヨシの3人のシーンがあったんです。そこでキヨシが、(昭和の)自分のお父さんに告白されたことをサカエさんに打ち明けるのですが、吉田さんも河合さんもどんどん乗ってきて、アドリブをバンバン入れてきたんです。我慢ができなくて笑っちゃうぐらい。そのとき、コメディってここまでぶっ飛んでやる方が面白いんだと、勉強になりました」。
坂元も「最初のころはやっぱり怖くて何もできなかったのですが、現場の雰囲気や勢いを大切にする共演者の方たちを見て、撮影が進むに連れて少しずつセリフ回しを工夫したり、動きを付け加えてみたり、いろいろ挑戦するようになりました」と変化を述べると、今後放送される回では、果敢にチャレンジしたシーンもあるという。 主演の阿部サダヲはもちろん、吉田や河合、ムッチ先輩役の磯村勇斗ら演技派に囲まれた現場。坂元は「本当に毎日勉強ですし、先輩方の現場での立ち振る舞いを含めて、間の取り方など本当に刺激を受けています」と目を輝かせると「終盤にかけて、昭和に来てしまったキヨシが令和に戻るのか……。もし戻ったなら時代がどう変わっているのか、はたまた変わっていないのか。そんなところを楽しみにしてください」と見どころを語る。