メッシ、ヴィニシウス、プリシッチだけじゃない。コパ・アメリカ2024で違いを生みだせる選手たち
ブラジル:ロドリゴ
ヴィニシウスはスーパースター、エンドリッキは期待の新星。そしてロドリゴは、”無名のスター”である。 ロドリゴは、常にクラブや代表で目立たない選手だった。10代の天才エンドリッキが成長し続ける今は、さらに目立たなくなった。しかし、ロドリゴはとてつもない選手で、前線のどこででもプレーができる器用さがあり、数多くのゴールを決める才能もある。 ネイマールのいないブラジルの攻撃はプレッシャーにさらされており、伝説のウイングの代わりをひとりで務めるのは無理だろう。プレッシャーの大半はヴィニシウスにかかり、少しはエンドリッキにもかかる。ロドリゴがプレッシャーを軽減すれば、ブラジルの攻撃は止められなくなり、セレソンにとってそれは非常に重要なことだ。
カナダ:タジョン・ブキャナン
カナダではアルフォンソ・デイヴィスとジョナサン・デイヴィッドばかりが注目されているが、ブキャナンも素晴らしい選手である。 かつてアメリカのニューイングランド・レボリューションでスターだったブキャナンは、現在インテルに所属している。スクデット獲得チームにあって厳しい時間を過ごしているが、才能があることは間違いない。ボールを持ったブキャナンはおそろしく破壊的で、相手の守備をいとも簡単に突破できる選手だ。 カナダ代表のジェシー・マーシュ監督がブキャナンを起用したがっているのは間違いなく、敵の注意がデイヴィスに集中するためブキャナンは1対1となることが多くなるだろう。ブキャナンが自陣を走りまわってチームを落ち着かせることができれば、カナダにとってすべてが開ける。そしてカナダにとってすべてが開かれれば、カナダは危険なチームになりえる。
チリ:エドゥアルド・バルガス
エドゥアルド・バルガスとコパ・アメリカ。これぞサッカー遺産。 バルガスはチリ代表として2度この大会を優勝しており、いずれも大会の得点王となっている。コパ・アメリカの歴史ではもっと有名な選手もいるが、正直言って、このチリの職人以上に華やかな経歴の持ち主はいない。所属したクラブはイタリア、スペイン、イングランド、ドイツ、メキシコ、ブラジルと世界を股にかけている。 シェフィールド・ユナイテッドのスター、ベン・ブレアトン・ディアスなどの新世代の台頭を受け、バルガスやアレクシス・サンチェスなどのチリのベテラン陣は徐々に姿を消していっている。バルガスはもう一花咲かせることができるだろうか。