40代サラリーマン、月収33万円…懐かしいメンツの飲み会で「給料いくら?」の問いに見栄を張るも、勝ち組同窓生のひと言に撃沈【就職氷河期の根深い問題】
氷河期の就職活動、帰郷してうまく乗り切ったつもりが…
40代の男性の月収33万円は、大卒の中小企業勤務のサラリーマンの平均よりさらに低い。一方で、同級生が勤務する大企業のなかには、平均給与を大きく上回り、年収1,000万円を軽く上回っているところもあるという。 東京と地方、そして大企業と中小企業の格差を見せつけられた挙句、みんなからかけられた心配や同情の言葉に、うっすらと面白半分なニュアンスまで感じてしまい、いたたまれず、1軒目で退散した。 「東京の大企業より給料が低いことなんて、百も承知で就職したんですけどね…」 男性の大学時代は、いわゆる就職氷河期だった。この厳しさは半端ではなく、若年失業率が10%前後と高い水準だった「超氷河期」とされる2000年は大卒就職率は55.8%、大卒の学卒無業者は22.5%にも上ったのである。 男性は東京での就職に早々に見切りをつけ、地元での就職をリサーチ。幸運なことに、関心のある領域でビジネスを展開する企業と巡り合い、喜んで就職した。 「就職が決まったときは自分をラッキーだと思いましたし、妻とも会社で出会うことができ、幸せをつかんだと思っていたのですが…。同級生が世帯年収2,000万円超、パワーカップルでタワマンに暮らしているなんて話を聞いたら、つらくなってしまって…」 一方で、同級生のなかには非正規のままだったり、ブラック企業勤務で体を壊して療養中の人たちもいる。 「愛する妻がいて、仕事も楽しい。人と比べても仕方ないのはわかっています…。同窓会なんて、行かなきゃよかった」 男性の心の痛みが癒えるには、しばらく時間が必要なようだ。 [参考資料] 厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』
THE GOLD ONLINE編集部