J1町田撃破の立役者、筑波大FW内野航太郎に三笘薫の姿が重なった。将来有望な19歳に期待せずにはいられない
「自分も世界で活躍したい」
筑波大は6月12日、天皇杯の2回戦でJ1首位のFC町田ゼルビアと対戦。1-1で突入したPK戦を4-2で制し、ジャイアントキリングを成し遂げた。 【画像】セルジオ越後、小野伸二、大久保嘉人、中村憲剛ら28名が厳選した「J歴代ベスト11」を一挙公開! この試合でチームを勝利に近づける貴重な同点弾を挙げたのが、チームのエースFW内野航太郎。1点をリードされて迎えた終了間際の90+1分、右サイドからのクロスをゴール前で味方が胸で落としたボールに、豪快なボレーで合わせてネットを揺らした。 その瞬間、ベンチの選手、スタッフも総出で駆け寄り、内野を祝福。興奮の渦に包まれた。 筑波大の攻撃を牽引する内野を見ていて、ある選手の姿が頭に浮かんだ。同校出身で日本代表の三笘薫だ。 三笘は大学時代の2017年、天皇杯2回戦・ベガルタ仙台戦で2ゴールをマーク。当時J1だった仙台を3-2で破る大金星に寄与した。筑波大は続く3回戦ではアビスパ福岡を下し、プロクラブがひしめくトーナメントでベスト16入りを果たし、第97回大会に旋風を巻き起こした。 快挙を達成したチームの中心選手だった三笘は、現在、世界最高峰の舞台プレミアリーグのブライトンでプレーし、世界中の注目を浴びる存在に。そんな偉大な先輩の背中を内野は追いかけている。 「(三笘選手とは)タイプやポジションは違いますけど、世界のトップで活躍している選手なので尊敬していますし、自分も世界で活躍したい」(内野) 内野もいずれは――。町田撃破に大きく貢献した19歳に、そんな期待感を抱かずにはいられなかった。 取材・文●手塚集斗(サッカーダイジェストWeb編集部)