【特集】「楽しいから強くなる」滋賀県の強豪、多賀少年野球クラブが全国の舞台へ!“自分で考え自分で行動する”独自の指導法とは
2点リードのまま迎えた最終回。セカンドゴロを取り損ねるなど、ミスが続き2人が出塁、長打が出ると同点のピンチに陥ります。それでも勝利までは、アウト1つを数えるのみ。しかし、次の打者のライト線への当たりで2人が帰って同点に。その後もさらにランナー1人がホームイン。逆転を許してしまいます。 その裏、多賀の反撃です。ツーアウトからフォアボールで出塁し、そのあと、盗塁が成功し一打同点のチャンスをつかみました。しかし、次のバッターが内野フライに打ち取られスリーアウト。多賀少年野球クラブは、初戦で敗退してしまいました。
散ってしまった全国優勝の夢…
試合終了後、グラウンドの外で、監督が選手を集めます。 (辻󠄀監督)「全力発揮できたっていう人手上げてみ」 ほとんどの選手は手を上げません。 (辻󠄀監督)「できてなかった人手上げてみ」 多くの選手が手を上げました。 (辻󠄀監督)「これがお前らの力や。この全国で力の出せる選手で戦っていこうと思ってるのに、全く動けんかった」 試合の途中で監督が口にしていたことが、現実となってしまいました。 (キャプテン)「大声援ありがとうございました」 応援団への挨拶のあと、多くの選手が涙を流していました。 (辻󠄀監督) 「やっぱり勝たなあかんな、どれだけ楽しくやってても勝たなあかん」 まさかの初戦敗退。監督の顔から初めて笑顔が消えました。
試合の翌日。自らのプレーを反省した毘優雅くんたちはすでに次の近畿大会を見据えていました。“自分で考えて自分で行動する”これも監督の教えです。 (辻󠄀監督)「子どもはケロッとしてる。もう全然ですよ、切り替え早い早い。無限の可能性を持ってる子どもですから、子どもってどんどんまたチャレンジしていくし、いいですよね。なんか、すごい力もらえますよね」 監督が子どもたちに声掛けをしています。 (辻󠄀監督)「これから最後まで12月まで、6年生強気で行こう!わかった?」 ハイ! 「強気でいくぞ!」 ハイ! 「いくぞ!」 ハイ! 「いくぞ!!」 ハイ! 「口だけか!」 ハイ! ??? じゃあがんばろな! … 「なんやねん!がんばらへんのかい!」 苦しさを乗り越えた先に味わえる本当の楽しさがある。多賀少年野球クラブはもっと「楽しく強い」チームへ新たな一歩を踏み出しました。 (「かんさい情報ネットten.」2023年8月18日放送)
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