【広島好き】カープで今後の活躍が期待される若鯉たち
利根商高から2022年ドラフト2位入団の内田は、7番・三塁でスタメン起用され、ヤクルト先発の山野太一から左前打を放ってプロ初打席初安打。高卒1年目選手のプロ初安打は、チームでは小園海斗以来となりました。
仲田は今季、ウエスタンリーグで54試合に出場して打率.193、13打点で本塁打はゼロに終わっていますが、187センチ、105キロの堂々とした体格は、将来の4番候補に相応しい風格を漂わせています。
内田は高卒1年目の昨季、二軍でチーム2位タイの87試合に出場してフレッシュオールスターにも選出されたホープで、今季は106試合で打率.232、4本塁打、31打点を記録しています。4番打者不在と言われる現在のチームで、2人の大砲候補の躍動は明るい材料となりました。
投手では高太一、滝田一希の大卒ルーキーコンビが揃ってプロ初登板を果たしました。引退登板で1イニングのみでの降板となった野村の後を継いだ滝田は、4イニングを投げて1失点。登板直前に鼻血を出したと思われるアクシデントがありながら、打撃二冠の村上宗隆や最多安打に輝いた長岡秀樹から三振を奪うなど、5奪三振の好投でプロ初勝利もマークしました。
滝田の後の3番手として登板した高は2イニングを投げて無失点。連続奪三振から三者凡退と快調なスタートを切ると、次のイニングでは四球と安打でピンチを招きましたが、無失点に抑えてプロ初ホールドを記録しています。
滝田は最速152キロ、高は最速151キロと、ともに150キロ超の速球を武器とする剛腕サウスポーが、シーズン最終戦で鮮烈デビューを果たしました。今季はプロ3年目で2人と同じ大学出サウスポーの黒原拓未が、53試合登板で4勝3敗3ホールド、防御率2.11の好成績で新人王の声もあり、ほんの数年前まで『左腕不足』と言われたチームの様相が大きく変わっています。
失意の結果に終わったシーズンでしたが、消化試合の2試合での若ゴイたちの躍動が、来季以降につながることを期待したいものです。
文:大久保泰伸
大久保泰伸