サー・アレックスの優勝確率は21年間で驚異の59・09%!
デイヴィッド・モイーズはもちろん、ジョゼ・モウリーニョもルイ・ファン・ハールといった実績豊かな監督も、ユナイテッドを復活には導けなかった。ラルフ・ラングニックは「オーバーホールが必要だ」と警鐘を鳴らしながら公の席で選手を批判し、エリク・テンハフは負傷者を言い訳に使うケースが多過ぎる。
11年3月、サー・アレックスはDF登録のラファウ、ファビオ、ジョン・オシェイ、そしてレギュラーからはほど遠い存在だったダレン・ギブソンを中盤に起用し、アーセナルとのFAカップで2-0の勝利を収めている。テンハフは見苦しい。
7位、4位、5位、6位、2位、6位、3位、2位、6位、3位……。玉座が、他人に渡って久しい。近ごろは優勝争いにすら参戦できなくなってきた。かつての威光はすでに消え失せ、下部リーグから昇格してきたクラブにさえ苦戦する。
36節のクリスタルパレス戦も0-4。プレミアリーグ発足後では最悪の履歴だった13/14シーズンの12敗を更新する13敗目を喫した。公式戦の81失点は76/77シーズンに記録したワーストに並んだ。
さらに、残るアーセナル戦、ニューカッスル戦、ブライトン戦で4ポイント未満に終わった場合、21/22シーズンの勝点58(プレミアリーグ発足後ワ-スト)に届かない危険性まで浮上している。
4月29日に英国の高級紙『Telegraph』が実施した読者アンケートでは、アンソニー・マルシャル、カゼミロ、ラファエル・ヴァラン、クリスティアン・エリクセン、ドニー・ファン・デ・ベーク、アントニーは 90%以上が放出と答え、マーカス・ラシュフォードも 84%。世間の目は極めて妥当だ。
ネガティヴなデータばかりでめまいがする。テンハフ解任の日も近い。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹