秋の味覚サンマに回復の兆し!? 専門家は去年並みの水揚げ量を予測【WBS】
いまが旬の秋の味覚「サンマ」です。ここ数年、不漁が続いて価格が高騰していましたが、今年は水揚げ量に回復の兆しが見えています。 【動画】ギリシャ 魚大量死で当局が非常事態宣言 撤去作業続く 千葉駅の近くにある居酒屋チェーン「築地食堂源ちゃん」ペリヨコ店ではサンマ祭りを開催。炭火で焼いた秋の味覚を1人1尾限定で100円で提供しました。23日は450人を集め、およそ2時間で売り切れました。 こちらの店ではサンマを通常690円で提供しており、今回のキャンペーンは採算を度外視した開催です。 「サンマ祭りの開催に踏み切った理由は」(田中瞳キャスター) 「こちらの店(ペリヨコ店)が8月にオープンしたが、周りの人に知ってもらいたいという企画の1つで、秋の文化・味覚としてサンマがいいんじゃないかと」(築地食堂源ちゃんを運営する「サイプレス」の西潤一郎さん) このサンマ祭り、4日間で当初1200尾を想定していましたが、予想を上回る2400尾を提供しました。 東京・渋谷の鮮魚店「さかなや旬 京王笹塚店」では、店の一番目立つ位置にサンマコーナーがありました。 「秋を代表する魚なので、秋の味覚という形で一番季節感を出しやすい魚」(旬フーズシステム京王笹塚店の池上昌樹店長) そのサンマに今年は変化があるといいます。 「去年に比べると漁獲量も多い。値段も落ち着いていて、去年に比べれば買いやすい値段になっている。魚自体も形がいいので、脂がのっていておいしい」(池上店長)
去年の不漁から一転、漁獲量が多く、値段も100円ほど安価に。店への入荷量も去年の倍程度になりました。 8月のサンマの水揚げ量は、2020年に過去最低のおよそ173トン(確定値)にまで減りましたが、今年は2611トン(速報値)と6年ぶりに2000トンを超えました。漁獲量が増えた背景には大型船が漁に出る時期を早めたことと漁場に理由があるといいます。 「いま漁場となっている場所の近くには、去年よりも多くサンマが分布している。漁期の前半の10月の中旬ぐらいまでは、去年よりも水揚げ量が多く推移するのではないか」(「一般社団法人漁業情報サービスセンター」水産情報部の渡邉一功部長) ただ漁期の後半になると、漁場に来るサンマの量が少なくなる可能性があるといいます。 「いま漁場になっているところよりも沖側は、去年の冬に比べてサンマの分布量が少ない。徐々に去年の水揚げ量を下回るような状況になっていく。結果漁期を通してみると、去年並みの水揚げ量になると予測する」(渡邉部長) ※ワールドビジネスサテライト