家のがれきの上に暮らすガザ住民、「どこにも安全な場所ない」
ガザ全域で5月19日、イスラエル軍による攻撃があった。ガザ保健当局とハマスによれば、パレスチナ人20人以上が死亡。米国のサリバン大統領補佐官がイスラエルを訪問中で、ネタニヤフ首相と会談し、「ハマスに照準を絞った」攻撃の必要性を訴えた矢先のことだった。あるラファ住民は、破壊された家のがれきの上に暮らしていると話し「ガザのどこにも安全な場所はない」「避難する場所がない」と嘆いた。 ガザ全域で5月19日、イスラエル軍による攻撃があった。ガザ保健当局とハマスによれば、パレスチナ人20人以上が死亡。大半が、中部ヌセイラットの住宅地での犠牲者だった。 近隣住民のアブ・ハレド・モエネスさん 「家は押しつぶされ、周りの広場はすべて破壊された。家の中にいた全員が殺された。 生後8、9カ月の男の子以外、生存者はいない」 米国のサリバン大統領補佐官がイスラエルを訪問中で、ネタニヤフ首相と会談し、「ハマスに照準を絞った」攻撃の必要性を訴えた矢先だった。 米政府は、ガザ南部ラファのパレスチナ人数十万人に対し、避難させるだけでなく適切なシェルターの必要性を指摘している。 イスラエルは、ラファについてイスラム組織ハマスの「最後の砦」として攻撃。多くのガザ住民にとって、ここは残された数少ない避難場所だ。 ラファ住民のマジッド・オムランさん。家族は避難し、南部ハンユニスの自宅跡に戻ったという。 「ガザのどこにも安全な場所はない。 私たちは子どもや孫らを連れて、家のがれきの上に住んでいる。避難する場所がないからだ」 イスラエル軍は、主要な難民キャンプがあるジャバリアで攻勢を強化。ジャバリアでの作戦は正確であり、ハマスによる支配の阻止が目的だと説明している。 イスラエルの集計では、昨年10月7日のハマスによるイスラエルへの攻撃で1200人が死亡。 一方、ガザ保健省によればイスラエルの攻撃で3万5300人以上のパレスチナ人が死亡。支援団体は、ガザでは飢餓が広がり燃料や医薬品が不足しているという。