【解説】「まったくの虚偽」…トランプ氏との電話会談をロシアが否定 「自分に都合良く話すな」 プーチン氏の思惑 “トップ会談”はあるか
アメリカで11日、大統領選挙で勝利したトランプ前大統領が、次期政権の国務長官にルビオ上院議員を起用する見通しと報じられた。 また、トランプ氏がプーチン大統領と電話会談したとの報道がある中、ロシア側はこれを否定している。 【画像】2019年の首脳会談時のトランプ氏とプーチン氏
トランプ氏の人事が本格化
アメリカ大統領選挙で勝利したトランプ前大統領が、次期政権の国務長官にルビオ上院議員を起用する見通しだと、アメリカメディアが報じた。 ニューヨークタイムズは11日、トランプ氏が次期政権の外交トップの国務長官のポストに、マルコ・ルビオ上院議員を起用する見通しだと伝えた。 副大統領候補の1人だったルビオ氏は、中国とイランに対して強硬な姿勢をとる外交政策の「タカ派」としても知られていて、前トランプ政権では非公式の外交政策の顧問を務めた。 またトランプ氏は、同じく副大統領候補に名前が挙がったエリス・ステファニク下院議員について、次期国連大使に起用するとしている。 また複数の現地メディアは、かつて陸軍特殊部隊に所属したマイケル・ウォルツ下院議員が国家安全保障担当の大統領補佐官のポストを打診されたと報じるなど、人事が本格化している。
“電話会談”も…ロシア「まったくの虚偽」と否定
ここからは、フジテレビ・立石修解説委員室長が解説する。 青井実キャスター: ーー勝利後、ニュースが尽きないトランプ次期大統領ですが、いま注目を集めている1つが、トランプ氏とプーチン氏の電話会談についてです。 木村拓也キャスター: トランプ氏は、今回の大統領選挙で「自分が再選したら24時間以内に戦争を終わらせる」と豪語していました。今回再選したわけですが、ワシントン・ポストは10日、関係者の話として、トランプ氏が7日に大統領選で勝利して以降、初めてプーチン大統領と電話会談をしたと伝えました。 会談では、ロシアが侵攻を続けるウクライナ情勢について協議し、トランプ氏はプーチン大統領に対し、「戦争をエスカレートさせないよう自制を促した」、また、「戦争の早期解決に向けた追加の会談にも関心を示した」と報じています。 しかし一方で、11日にロシアのペスコフ大統領報道官は、電話会談したとの報道について、「まったくの虚偽」と否定しています。 青井キャスター: ーー立石さん、実際に会談はあったのか、なかったのかどう見ればいいですか? 立石修解説委員室長: 情報が少なく、断言はできませんが、アメリカのジャーナリストの取材によると、トランプ氏が大統領の1期目を終えたあとも、少なくともプーチン大統領と7回電話で会談したということです。その関係性を考えると、大統領選勝利後に話すのは自然なことであって、可能性は高いとは思います。 青井キャスター: ーー良好な関係なのに、もし会談を行っていた場合、なぜロシア側は否定したのでしょうか? 立石解説委員室長: プーチン大統領が、トランプ氏に「自分に都合良く話すな」とにらみを利かせた可能性があります。アメリカ側の情報では「トランプ氏がプーチンに自制を促した」となっていて、トランプ氏は常に、「自分が主導して停戦を進める」とアピールしています。しかしプーチン大統領は、「カギはロシア側が握っている」と言いたいのかもしれません。
【関連記事】
- 【動画はこちら】トランプ氏が「プーチン大統領と電話会談した」との一部報道をロシア側が「全くの虚偽」と否定 ワシントン・ポスト紙
- “トランプファミリー”集合写真にイーロン・マスク氏の姿…トランプ氏次男の妻・ララ氏も政権入り?「忠誠心」がカギに
- トランプ次期政権の人事が本格化 国務長官にルビオ上院議員を起用の見通し マイケル・ウォルツ下院議員に国家安全保障担当の大統領補佐官を打診か
- ロシア・ショイグ安保会議書記と中国・王毅外相が会談 トランプ次期政権誕生前に連携強化を確認
- 「やばい!おしまいだ」暴走車が“ジョギング集団”に背後から突っ込む…少なくとも35人死亡、43人ケガ 運転の男は自ら首を切りつけ意識不明 中国・広東省