田中将大(36)“アテがなければ退団しない”でヤクルト最有力 「嶋ヘッド」でも「先発の需要」でもない、巨人にはない決め手とは?
日本ハムには地縁
プロ野球楽天の田中将大投手(36)が来季の保留選手名簿から外れることが11月24日、同球団から発表された。今季の推定年俸2億6000万円から減額制限(年俸1億円超は40%)を超えるダウン提示を受け、これを拒否したからだという。石井一久シニアディレクター(SD)は再契約の可能性を否定しなかったものの田中にその選択はないようで、事実上の退団が決まった。 【写真】「まるで別人!」 衝撃イメチェンを披露していたワイルドなマー君
今後の焦点は移籍先へと移る。保留選手名簿に載らなければ自由契約となり、12月上旬から日米全球団との交渉が可能になる。日米通算197勝の右腕は何を基準に結論を出すのか。 さる元NPB球団監督の分析はこうだ。 「マー君は楽天の象徴と言える選手でした。仙台のファンの心情に配慮し、同じパ・リーグの球団への移籍は避けるのではないでしょうか」 北海道・駒大苫小牧高では2年夏に甲子園大会を制覇した。3年夏には東京・早実高の斎藤佑樹投手(元日本ハム)との名勝負を演じ、2006年のドラフト会議では楽天、横浜(現DeNA)、オリックスとともに地元の日本ハムからも指名を受けた。 「マー君の出身は兵庫ですが、高校時代を北海道で過ごしました。パ・リーグでは日本ハムに地縁があると言えるのですが、来季の投手陣の顔触れを見る限り、マー君が先発で活躍できる余地はほとんどありません。やはり投手力が課題のチーム、そしてセ・リーグの球団ではないでしょうか」 この元監督は、セ・リーグとする根拠の一つにパ・リーグとの野球の質の違いを挙げる。 「マー君はヤンキースで右肘を痛めた頃から、それまでの力でねじ伏せる投球ではなく、変化球でかわす投球にモデルチェンジしています。(21年の)楽天復帰後もその傾向は顕著で、今後も投球術を駆使することで活路を見いだすしかないでしょう。パワー勝負のパ・リーグより、技勝負のセ・リーグの方が今のマー君にはフィットしやすいことは明らかで、そのことは本人も分かっているでしょう」