“熱中症”による死者は年間1,000人以上…危険な暑さへの警戒を呼び掛ける「熱中症警戒アラート」「熱中症特別警戒アラート」を紹介
杉浦太陽と村上佳菜子がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・村上佳菜子 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。 7月7日(日)の放送テーマは、「上手に活用しよう! 熱中症警戒アラート」。環境省大臣官房環境保健部企画課 熱中症対策室長の永田翔さんをゲストにお迎えして、熱中症特別警戒アラート、熱中症の予防法について伺いました。
◆2024年からスタート「熱中症特別警戒アラート」
7月になり、本格的に熱中症を警戒する季節が到来しました。2024年は4月、5月のうちから夏日・真夏日を記録した地域が続出しており、これからさらなる猛暑が予測されます。 総務省の発表によると、昨年の5月から9月にかけて熱中症で救急搬送された人は累計約9万人にのぼり、過去2番目に多い搬送人員となりました。また近年は、年間1,000人以上が熱中症により命を落としています。暑さへの備えが命を守る大切な行動です。 ここ数年、過去に例のない暑さが続いたことから2021年に環境省と気象庁が全国を対象に運用を開始したのが「熱中症警戒アラート」です。こちらは、危険な暑さが予想される場合に暑さへの気付きを促し、熱中症への警戒を呼びかけるもので、日本全国のエリアごとに、熱中症の危険性が極めて高くなると予想される日の前日または当日に発表されます。 熱中症警戒アラートの発表回数は、2021年度が613回、2022年度は889回でしたが、2023年度は1,232回と増加。なかでも2023年は、初めて日本全国すべてのエリアで熱中症警戒アラートが発表され、観測史上最も暑い年でした。こうした背景から法律が改正され、2024年に新たに創設されたのが、熱中症警戒アラートの一段上の「熱中症特別警戒アラート」です。 熱中症警戒アラートと熱中症特別警戒アラートは、暑さ指数(WBGT)を基に発表されます。暑さ指数は熱中症を予防することを目的に提案された指標で、人のカラダと外気との熱のやりとりに着目し、気温、湿度、日射量などをもとに算出されます。 熱中症警戒アラートは、熱中症により、人の健康に係る被害が生じる恐れがある場合に発表されるのに対し、熱中症特別警戒アラートは、過去に例のない危険な暑さが予想され、健康被害も重大な恐れがある場合に発表されます。 これらのアラートと暑さ指数は、環境省の熱中症予防情報サイトやラジオ、テレビの報道でも知ることができます。永田さんは「環境省では、アラートのメール配信サービスやLINEアプリを活用した情報配信サービス、暑さ指数メール配信サービス(熱中症予防情報メール)をおこなっています。どちらも通知を受け取りたい地域を設定して登録することができます」と補足します。 事前に通知設定をおこなった杉浦は、「LINEで環境省を友達登録して、熱中症警戒アラート・暑さ指数情報の設定をおこなったんですけど、めちゃくちゃ簡単でした。地域設定ができるから、特に高齢者がいて離れて暮らしているご家族がいるところも設定しておくと便利ですね」と感想を述べました。