【第3回WUBS】スプリングトーナメントで連覇を果たした日本体育大、初出場のWUBSで力試し【リバイバル記事】【バスケ】
※この記事はWUBS2024開催発表からまもなくの今年5月に月刊バスケットボールWEBで掲載した内容です。 大学バスケットボールにおける毎春恒例のスプリングトーナメント(関東大学バスケットボール選手権大会)で、今年2年連続22回目の優勝を果たした日本体育大は、それと同時にWUBS(Sun Chlorella presents World University Basketball Series=世界大学バスケットボール選手権)への出場権を獲得した。同大会では、初戦の國學院大戦に105-75、続く中央大戦にも106-86と2試合連続100得点越えで勝ち進んだ後、準々決勝で拓殖大を79-69で下し、準決勝では大東文化大とのロースコアな戦いを66-54で制して決勝に。最後は専修大に対して爆発的なオフェンス力と試合巧者ぶりを見せつけ、じりじりと点差を離す展開でファイナルスコアを84-75として王座に就いた。
フルコートを舞台に、伝統の走るバスケで戦う
スプリングトーナメントにエントリーした15人の平均身長は184.8cm。2人いる留学生センターのムトンボ ジャンピエール(206cm/4年、東山高)とコネ ボウゴウジィ ディット ハメード(207cm/2年、帝京長岡高)が突出して大柄ではあるものの、ほかのメンバーは全員190cm未満。3人いるポイントガードは、上級生キャプテンの土家拓大(170cm/4年)、月岡煕(174cm/3年)、大江悠斗(170cm/2年)とも170cm台で、高さも生かせるがどちらかと言えば平面的な展開が特徴だ。 藤田将弘監督は、チームの個性とメンバー選出の意図を以下のように語る。 「舞台がフルコートだとしたら、身長はあまり関係ありません。3Pのパーセントを上げていけば、全体的に大きなチームが相手でも戦えます。それを表現したくて今のメンバー構成になっています」 日本体育大の卒業生でもある藤田監督は昭和から続く同校のスタイルを変えていない。しかし実は、現在の日本代表の戦術にも通じる考え方だ。強度の強いディフェンスでボールを奪い、トランジションと3Pショットで得点を重ねていく。 昨年、21年ぶりにスプリングトーナメントを制し、今年連覇を果たした日本体育大は、間違いなく古豪復活の機運にある。しかしここで満足できるはずはないだろう。今夏、8月10日(土)から12日(祝・月)にかけて国立代々木競技場第二体育館で開催される第3回WUBSは、その後のオータムリーグやインカレでのさらなる成功に向け弾みをつける格好の舞台だ。 土家も「海外の選手とレベルの高いところでプレーできることは、自分たちの成長につながります」と話し、キャプテンとしてこの大会に向け意欲を燃やしている。「自分たちがやってきたことをぶつけて、通用すること、しないことに気付けるチャンスとして期待しています。日本の大学界の代表として出させていただくので、恥ずかしくないゲームをできるようにしっかり準備に取り組んで、自分たちのバスケを出せるようにしたいです」