<斎藤工>「アンナチュラル」チームが制作 新日曜劇場は「まさに今の時代に必要な作品に」
そして、お芝居では鉄平と父・一平(國村隼さん)との距離感も大切にしています。3人には少し激情型な一面があって、國村さんとも「一瞬で感情に火がつくのは、荒木家ならではなのでは」と話していて。あまり決め込み過ぎず、お2人のお芝居を反射させながら家族の関係性を作るように心掛けています。
--主演・神木さんの現場での印象は。
神木さんは、主役たる振る舞いをされながらもすごく柔和な方で、スタッフさんとコミュニケーションを取っている様子を見ていると、部署という垣根を自らまたいで繋げてくれる方だなと感じます。俳優部のキャプテンとしてだけではなく、作品全体を先導してくれている人間性に、スケールの大きさを感じますね。
--現場の全体の雰囲気はいかがですか。
それぞれが経験したことがない当時の端島を想像しながら、創意工夫を重ねている、すてきな現場です。僕の役は方言の勉強も必要だったのですが、長崎県出身の林啓史監督をはじめ、教科書通りのイントネーションにとらわれて役を忘れてしまう瞬間がないように、皆さんがサポートしてくださるので、とても頼もしいです。
--楽しみにしていてほしい映像はありますか。
現代と端島の時代感のコントラストには、やはり注目していただきたいです。美術部さん、衣装部さんをはじめとした全部署が、タイムスリップしたかのような映像を作るためにこだわり抜いています。小道具1つとっても手触りで、僕たちを当時の端島に連れて行ってくれるので、より本作の世界観に入ることができています。スタッフの皆さんの努力に日々、感銘を受けています。
--最後に視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
戦後の日本が立ち上がるエネルギーがふんだんに宿る本作。どこかくすぶっている現代と、当時の端島からみなぎるエネルギーのコントラストを、今を生きる視聴者の皆さんにも浴びていただきたいです。野木さんの素晴らしい脚本を、塚原監督の演出に身を委ねながら。
そして、それを新井順子プロデューサーが俯瞰(ふかん)で見守ってくれるという、強靭(きょうじん)なチームで一生懸命撮影を重ねています。まさに今の時代に必要な作品になっていますので、ぜひご期待ください!