電話対応終了まであと2分 ギリギリで保護した瀕死の猫 「手術中に亡くなるリスクがあります」獣医師の言葉に覚悟
「無事手術を終えました」
ミラクルの小腸の手術は数時間に及び、深夜1時、獣医師から代表の元へ電話が入りました。 「無事手術を終えました。先ほど麻酔から醒めたところです」 露出した小腸は大網(胃の下部から垂れて腸の前面を覆う脂肪に富んだ薄い膜の部分で、胃腸を保護する役割がある)に守られ、壊死していたのはこの大網のみだったと獣医師は言います。そして、小腸を切らずに残すことができ、麻酔も短時間で済んだことで、ミラクルの体への負担も小さく済んだとも。 これほどまでに熱心に対応してくれた獣医師に、代表は心からお礼の言葉を伝えました。
奇跡的に健康を取り戻した後、その元にさらなる吉報が
朗報はほかにも。ミラクルが当初見せていた眼振は、シャム系猫種に多い先天的なもので脳内出血もないことが判明。ミラクルはこの手術の後、みるみる元気を取り戻し、後に骨折やけがの治療も実施。瀕死の状態から奇跡的な回復を見せてくれました。 完全に健康になったミラクルに吉報が舞い込みます。「迎え入れたい」という里親希望者さんが現れたのです。
「約2分」の判断と申し出が生死を分けた
息を吹き返し、健康となり、さらには幸せな余生をつかんだミラクルを前に、代表は小躍りするほど喜びました。 迷わず判断し、センターの電話対応終了まで「約2分」に申し出たことが、ミラクルの生死を分けたようにも感じます。この深い愛情を受け、当のミラクルもまた自らの「生きる力」を振り絞り、さらには幸せの赤い糸を手繰り寄せてくれたようにも思います。 ミラクル自身の力と心ある人たちの善意と尽力でつながった「第二の猫生」。ずっと長く続いてくれると良いなと思いました。 (まいどなニュース特約・松田 義人)
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