たかくらかずきとBUGの共同企画展「キャラクター・マトリクス」が開催へ
東京・丸の内のアートセンターBUGで、アーティスト・たかくらかずき (1987~)との共同企画展「キャラクター・マトリクス」が開催される。会期は8月30日~9月16日。 たかくらは山梨県出身で、東京造形大学大学院修士課程修了。ヴィデオゲームやピクセルアート、VR、NFT、AIなどのデジタル表現を使用し、仏教などの東洋思想による現代美術のルール書き換えとデジタルデータの新たな価値追求、キャラクターバリエーションの美学をテーマに作品を制作している。また、BUG Art Awardの前身であるコンペティション「1_WALL」の2012年ファイナリスト。 本展は、キャラクターをテーマにしたグループ展となる。出展作家にはたかくらのほか、青山夢、影山紗和子、九鬼知也、谷村メイチンロマーナ、平山匠を迎え、それぞれのオリジナルキャラクターをモチーフとした新作を発表。会場には、高台やスロープが設置されており、来場者は目線の高さを変えたり、動き回ったりすることで、様々な角度から作品の鑑賞ができるよう工夫がなさる予定となっている。 国内の現代美術シーンにおいてキャラクター表現といえば「美少女アニメ風キャラクター」が主流ですが、今回はそこから外れていた存在である「アニメ/オタクカルチャー以外のキャラクター表現」を取り扱います。 いままでキャラクター表現は、「物語」とともに語られてきました。00年代以降の言説では、キャラクターを物語と結びつけて消費することの崩壊について論じられましたが、これらはあくまで物語表現を主体とした視点から述べられています。そのようなポストモダニズムとオタクカルチャーの目線から物語とキャラクターについて語られるときに見落とされてきた全く別の視点が、キャラクター表現には隠れているのではないでしょうか。その見落とされてきた歴史を拾い、紡いでいくことが本展の目的です。 (中略) 本展では、主に平成以降のゲームや特撮、玩具やカートゥーンアニメなどのキャラクターの影響を受け、作品を制作してきた6名のアーティストをご紹介します。オタクカルチャーと00年代以降の日本現代美術の強固な相互補完関係から抜け落ちてきた、妖怪や精霊信仰、多神教的世界観とも共通する「キャラクターバリエーション」の世界を、並列的な生態系の曼荼羅「キャラクター・マトリクス」として再考します。 たかくらかずきコメント(プレスリリースより一部抜粋)