特別展「はにわ」は埴輪界のアイドル大集合!東京国立博物館で推しを愛でたい
教科書でおなじみの埴輪がたくさん!
「埴輪」と言えば、この埴輪をイメージする人も多いのでは? 埼玉県熊谷市にある野原古墳から出土した埴輪で、2体セットで紹介されることが多いが、同じ顔の表現をした埴輪の頭部が他にも出土しているそう。 ぽっかりと空いた目と口、踊るようなポーズがなんとも愛らしい埴輪ですね。 他にも、思わず「教科書で見たことある!」と言いたくなる埴輪たちが次々に登場します。 実物を見ると、その大きさや素材感、手で作った表現を感じることができ、思わずじっくり魅入ってしまいます。
子どももメロメロ!素朴でかわいい動物埴輪たち
動物の埴輪を集めた展示ゾーンもありました。小さい動物から大きな動物に並んでいたり、照明が工夫されていたり、壁の明り取りがハニワの顔が見えるようになっているなど、凝りに凝った展示がこれまたすごい。 学芸員の方のこだわりを感じたスペースです。 ここに、子どもの目線に合うように展示されているかも……!と思った展示もありました。 1番前の「子馬形埴輪 四條畷市立歴史民俗資料館保管」なんて、他の動物埴輪と違い、1体だけ明らかにこちらを向いて展示されているように見えませんか!? この記事を制作中に後ろから覗きこんできた5歳の娘は、この子馬形埴輪を見て「ブタさん!かわいい~」と言っていました。 ぜひ実物を見せに行き「馬を育て上げることで王に貢献した人々がいたことを表現していて……」と、解説したいと思います。
表情豊かな埴輪たちを“映え”させるシンプルな展示
今回の展覧会を取材で見て回った時に感じたのが、「どこを撮っても、埴輪が映える展示!」ということ。 じつは、今回の展覧会は取材時のみならず、会期中一部の撮影禁止エリアをのぞいて、なんと撮影がOKなのです。 これまで色々な展覧会を取材してきましたが、今回の展覧会は過去最高に写真映えを実感しました! 展示会場の背景の色や、陳列の仕方、高さなど……、鑑賞するだけではなく撮影も意識した会場作りのこだわりを感じました。 ぜひゆっくり、埴輪たちと(心で)対話しながら、魅力的な写真を撮影してみてください。 今回取材をしてみて、あらためて埴輪の素朴な魅力に気付かされました。 かつて生きた人々が土を手でこねて焼いて作った造形物を直に見ることで、ものつくりの根源的な楽しさを感じることができました。 埴輪ファンはもちろん、埴輪のことをまだ知らないお子さま連れも楽しめるような展覧会でした。 ♦️子連れに耳より情報! 最後に、お子さま連れに耳寄りな情報です。 11月8日(金)から12月8日(日)の期間中は、博物館内にのびのび遊べるスペース「あそびば☺とーはく!」が登場! 古墳や遺跡を模した遊び場や、0歳から利用できる託児サービスやワークショップの開催など、詳しくは公式サイトをチェックしてみてくださいね。
挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」
会期:2024年10月16日(水)~12月8日(日) 会場:東京国立博物館 平成館 開館時間:9時30分~17時00分、毎週金・土曜日、11月3日(日・祝)は20時00分まで開館、入館は閉館の30分前まで 休館日:月曜日 ただし、11月4日(月)は開館、11月5日(火)は本展のみ開館 観覧料:一般 2,100円 大学生 1,300円 高校生 900円(税込)
新里 碧