漫画家とはひと味違う ぐるぐる回るしりあがり寿を体感 練馬区立美術館
「しりあがり寿の現代美術 回・転・展~回せ 回せ、もっと回せ!」が9月4日まで、練馬区立美術館で開催されている。 しりあがり寿(1958年~)は『弥次喜多 in DEEP』や東日本大震災後の日本をテーマにした『あの日からのマンガ』など、独特な作画と批判的精神を感じさせるギャグ漫画家として有名だが、近年は現代アート作品も多く発表している。美術館での個展は同氏としては初の試みだ。
同展のテーマとなっている”回転インスタレーション”とは、絵画作品や映像作品、やかんなどの日用品からレシートやペットボトルのフタなど、あらゆるものを回転させるという新しい芸術表現。通常、静止しているものを回転させることで、不思議で芸術的な空間が生み出されている。 また、同氏の初期の頃に発表されたギャグ漫画『エレキな春』や『流星課長』などの原画や『真・ヒゲのOL薮内笹子』のカバーイラスト原画なども展示されている。 同美術館担当学芸員の真子(まなこ)さんに同展の見どころなどを紹介してもらった。 「漫画家としての初期の作品から近年の回転インスタレーションまでしりあがり寿さんの作品すべてを見渡せる展覧会です。しりあがりさんは練馬区にある日本大学芸術学部で指導もされていて、練馬区とのつながりもあります。同展は今のところ、漫画のファンの30~40代の方々が多く観に来てくださっています。8月13日にはしりあがりさんを講師に迎えてのワークショップ(申込締切7月29日)が開催されます。小学生から大人の方まで楽しんでいただけると思います」 まだ見たこともない、しりあがり寿ワールドを体感できる。 【開館時間】午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)【休館日】月曜日 ※但し7月18日(月・祝)は開館、翌19日(火)は休館【観覧料】一般800円、高・大学生および65~74歳600円、中学生以下および75歳以上無料※無料・割引対象者は年齢等の確認できるものを持参すること。詳細は『回・転・展』特設サイトを参照。