【#佐藤優のシン世界地図探索68】ウクライナ終戦三銃士
佐藤 米国の支援を失った状態で、ウクライナがいまの戦争を維持できるかどうかです。 ――NATOから武器と金が供給されますよ。 佐藤 いえ、ヨーロッパにおいてもドイツの右派「ドイツのための選択肢」は「戦争を止めろ」と言っています。フランスの右派・国民連合も、防衛に必要な弾薬提供は認めていますが、「ロシア本土を攻撃するような兵器供給を止めろ」と通告しています。 ――ゼレンスキー次第ですね。ドイツの武器メーカー「ラインメタル」社長の暗殺計画があると報道にありましたが? 佐藤 それは関係ありません。西側社会の会社の社長を殺して、意味がありますか? ――ないですね。 佐藤 政治の世界では無意味なことはしません。 ――意味のあることはする、となるとトランプは狙撃直後に拳を上げて「戦え!!」と連呼している。 佐藤 あの映像は良かったですね。『硫黄島の星条旗』のようでした。 ――トランプのバックに巨大な星条旗がはためいている。 佐藤 偶然にも真っ青な空で、ですよ。しかも、トランプはあの瞬間、血を流して拳を上げていました。 ――そして、口元でトランプは「ファイト!!」と連呼している。トランプは米国のプロレス団体WWEに一時期所属していましたから。もう、プロレスのリングで鍛えられていますよ。 佐藤 そこで鍛えた反射神経ですよね。しかし、あのカメラアングルで撮れたのは偶然ですから、すごいですよ。米国にとって、ラッキーは非常に重要じゃないですか? ――ラッキーも実力のうちと言われていますから。重要ですよね。 次回へ続く。次回の配信は2024年8月2日(金)予定です。 取材・文/小峯隆生